プリント基板 (PCB) は、電子機器の分野で幅広く利用されています。PCBは装置内の温度および熱流束分布において重要な役割を果たしているため、それらの熱特性を正確に表現することが重要です。
PCB は一般的に複数層の銅箔と絶縁材料 (FR4 と呼ばれるガラス強化ポリマー) で構成されています。
例:
総厚さ=1.6mm
これらの構成要素は複雑であるため、伝熱現象をシミュレートするには、等価プロパティを適用した単純なジオメトリを使用してモデル化することが望ましい場合が多いと言えます。必要な変数は、厚さ方向等価熱伝導率(K-normal)および面内方向熱伝導率(K-in-plane)の 2 種類の伝導率です。これらの値は、以下に示すようにして計算されます。
プリント基板材料タイプは、PCBの存在をシミュレートするために用意されています。
PCBは単純な幾何学的ボリュームとして表現されます(物理的なPCBが非常に複雑であったとしても)。層厚さおよび層あたりの金属の比率など、PCBの幾何学的な物理仕様が材料属性として指定され、有効熱伝導率が自動的に計算され、解析全体のジオメトリに適用されます。
この材料タイプは、各種の層、配線パターン、および平面から構成される幾何学的に複雑な形状を組み込むことなく、PCBの伝熱現象を単純で一様なジオメトリに組み込むための便利な手段を提供します。
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