フォルダ メンバシップを設定する

メンバにフォルダを割り当てることによって、フォルダにアクセスできるユーザの指定、およびユーザのアクセス権のレベルの指定ができます。フォルダのメンバは、個々のユーザまたはユーザのグループです。既定では、フォルダにメンバが割り当てられていないので、すべてのユーザがすべてのフォルダにアクセスできます。フォルダのアクセス制御リスト(ACL)にメンバが割り当てられている場合、そのフォルダにアクセスする必要があるユーザは、そのフォルダのアクセス制御リストに割り当てられる必要があります。

アクセス制御リストが定義されていないフォルダは、ロール ベースのセキュリティを使用します。 フォルダに ACL を定義すると、ACL 権限とロール ベースの権限が組み合わされ、より制限の厳しいセキュリティ重視のモデルになります(オブジェクト ベースのセキュリティ)。 最初にロールによって権限が決定され、さらに ACL によって制限されます。 たとえば、読み取り専用ロールのユーザは、ユーザが属している ACL を無視して読み取り専用以外のアクセスを行うことはできません。 逆に、完全な権限を割り当てられているユーザの場合、ACL によって特定のフォルダにおいて制限を加えることができます。 ACL では、ユーザに割り当てられているロールより多くの権限を与えることはできません。 ACL にユーザを追加する場合、ユーザに割り当てられているロールを考慮し、それに応じてフォルダ構造の観点から制限してください。

既定では、管理者ロールはすべてのフォルダに対して読み取りアクセスすることができます。Vault のセキュリティ モデルを構築する最適事例では、最初に、すべての管理者を含む管理者グループを作成します。 その管理者グループを Vault の最上位フォルダまで ACL に追加することによって、このグループがフル アクセスできるようにします。管理者グループにアクセス権を付与した後で、その他のグループを作成してユーザを割り当てます。 ユーザをグループの割り当ててそのグループにフォルダ メンバシップを付与することによって、ユーザの管理および Vault フォルダに対するユーザのアクセス権の管理を簡単に行えます。既定では、すべての新規ユーザは[すべてのメンバ]グループに追加されます。 フォルダに対するメンバシップを[すべてのメンバ]グループに付与すれば、すべての新規ユーザがそのフォルダにアクセスできます。

フォルダ メンバシップを設定する

  1. フォルダを右クリックして[プロパティ]を選択するか、[ファイル]メニューの[プロパティ]を選択します。
  2. [プロパティ]ダイアログ ボックスで、[セキュリティ]タブを選択します。
  3. [アクセス制御リスト]に、現在のフォルダに関連付けられているユーザとグループ、およびその権限が表示されます。
    注: [アクセス制御リスト]が空である場合、 すべてのユーザがすべてのフォルダにアクセスできます。いったんフォルダの[アクセス制御リスト]にメンバを割り当てた場合、そのフォルダへのアクセス権を必要とするユーザはすべて同フォルダの[アクセス制御リスト]に割り当てる必要があります。

メンバをフォルダに追加するには

  1. [追加]をクリックします。
  2. [メンバを追加]ダイアログ ボックスで、現在のフォルダに割り当てるユーザまたはグループを選択し、[追加]をクリックします。
  3. [OK]をクリックします。
  4. [アクセス制御リスト]には、フォルダのメンバが表示されます。フォルダの権限を設定するメンバを選択します。
  5. [アクセス権]ボックスで、各権限について[許可]および[拒否]チェック ボックスをオンまたはオフにします。
    [許可] [アクセス]

    読み取り許可

    • [許可]: フォルダのファイルを表示できます。
    • [拒否]: フォルダおよびファイルを表示できません。メンバが読み取りアクセスを拒否されている場合、変更または削除も許可されません。
    • [なし]: メンバに対し、状態のセキュリティに基づいてアクセスが明示的に拒否されていない限り、ファイルを表示できます。

    [修正]

    • [許可]: ファイルを変更できます。
    • [否認]: ファイルを変更できません。
    • [なし]: メンバに対し、状態のセキュリティに基づいて変更権限が明示的に拒否されていない限り、ファイルを変更できます。

    削除

    • [許可]: ファイルを削除できます。
    • [否認]: ファイルを変更できません。
    • [なし]: メンバに対し、状態のセキュリティに基づいて削除権限が明示的に拒否されていない限り、ファイルを削除できます。

    たとえば、読み取り専用アクセスの場合は、[読み取り]の[許可]チェック ボックスをオンにし、[変更]および[削除]について[拒否]チェック ボックスをオンにします。

  6. [OK]をクリックします。
  7. サブフォルダを持つフォルダのセキュリティが変更された場合、セキュリティの変更をサブフォルダにプロパゲートする方法を選択するよう指示されます。プロパゲーション方法を選択し、[OK]をクリックします。

メンバをフォルダから削除するには

  1. [アクセス制御リスト]から、フォルダのメンバを選択します。
  2. [削除]をクリックします。
  3. [OK]をクリックします。選択したメンバはフォルダにアクセスできなくなります。
  4. 注: フォルダへのアクセス権を持つグループのメンバに対して、アクセスを制限するには、3 つすべての[拒否]チェック ボックスをオンにします。制限対象とするメンバを個人として[アクセス制御リスト]に追加し、そのメンバの権限を[アクセスなし]に設定します。