mental ray レンダリングの 3ds Max マテリアル

mental ray レンダラーは主に、3ds Max マップとマテリアルを[既定値のスキャンライン レンダリング](default scanline renderer)と同じように処理します。例外は次のとおりです。一般に、mental ray レンダラーがマップまたはマテリアルを認識しない場合、不透明な黒としてレンダリングします。

警告: mental ray レンダラーは、サードパーティ ベンダーのプラグインとして供給されたマップまたはマテリアルを必ずしもサポートしません。サードパーティのマップおよびマテリアルをサポートするのは、ベンダーが mental ray SDK を明示的に使用して mental ray 形式のサポートを追加している場合のみです。サードパーティ ベンダーが明確に mental ray のサポートを指定している場合を除き、サードパーティのマップまたはマテリアルはサポートされず、黒としてレンダリングされるとみなしておく必要があります。

反射と屈折の問題

反射または屈折、フラットミラー、レイトレース、反射/屈折、薄壁屈折の作成に使用されるマップは、mental ray レンダラーでサポートされています。ただし、mental ray レンダラーはこれらのマップを表示としてのみ使用し、独自のレイトレース方法を使用してパラメータのサポートがある程度制限されるようにしています。これについては、次の「マテリアル」と「マップ」の項で説明しています。

マップのブラー

反射と屈折がレイトレースされる場合、ブラー(フラット ミラーの場合は歪み)は環境マップの反射または屈折に適用されません。一般にブラーと歪みは[既定値のスキャンライン レンダリング](default scanline renderer)の場合とはレンダリング方法が異なり、最終的なレンダリング結果を比較できるようなパラメータ値を使用して実験することが必要な場合があります。

ヒント: mental ray レンダラーでブラー効果が十分にレンダリングされない場合、[レンダラー](Renderer)パネル [サンプリング品質](Sampling Quality)ロールアウトの最大サンプル数を増やしてみてください。

マテリアル

mental ray レンダラーは以下のマテリアルをサポートしません。

レイトレース マテリアル

mental ray レンダラーは、アンチエイリアシング パラメータを除くすべてのレイトレース マテリアル設定、および[レンダリング](Rendering) [レイトレース設定](Raytracer Settings)と[レンダリング](Rendering) [レイトレース グローバル含む/除外](Raytrace Global Include/Exclude)の設定をサポートします。これらのオプションはすべて、[既定値のスキャンライン レンダリング](default scanline renderer)のオプションです。

ヒント: mental ray レンダラーはレイ トレーサのグローバルを含む/除外の設定を無視しますが、ローカル レベルのレイトレース マテリアルまたはマップでレイトレースを有効または無効にできます。

[マップ](Maps)ロールアウト

  • ビットマップ

    mental ray レンダラーはビットマップに[プログレッシブ JPEG](Progressive JPEG)(.jpg)形式を使用できません。また[合計領域](Summed Area)フィルタリングはサポートされません([ビットマップ パラメータ](Bitmap Parameters)ロールアウトの[フィルタリング](Filtering)領域)。

    PSD ファイルはサポートされますが、バイナリ データに変換されません。このために、メモリが大量に消費され、レンダリング時間が長くなります。レンダリング時間を短縮するには、PSD ファイルを BMP などの形式に変換します。

    TIFF ファイルについても同様です。また、mental ray レンダラーでサポートされない特定の TIFF サブフォーマットもあります。たとえば LZW、CCIT(ファックス)、JPEG 圧縮形式、CMYK、CIE、YCbCr などの非 RGB カラー、または同じファイル内の複数イメージです(この場合、最初のイメージのみが使用される)。mental ray レンダラーは 2 層(1 ビット)、グレースケール(4 または 8 ビット)、カラー マップ(4 または 8 ビット)、RGB(A) (8、16、32 ビット) TIF イメージ、イメージ ストリップを含む TIF ファイルをサポートします。

  • Combustion マップ

    mental ray レンダラーはこのマップをサポートしません。

  • フラット ミラー マップ

    フラット ミラーは[第 1 フレームのみ](First Frame Only)と[フレーム間隔](Every Nth Frame)パラメータを除いて、mental ray レンダラーでサポートされます。

  • レイトレース マップ

    mental ray レンダラーは、アンチエイリアシング パラメータを除きすべてのレイトレース マップ設定をサポートします。

  • 反射/屈折マップ

    このマップはレイトレースされた反射と屈折を使用するように、mental ray レンダラーに指示します。ほとんどのパラメータはサポートされますが、[ブラー オフセット](Blur Offset)、[第 1 フレームのみ](First Frame Only)、[フレーム間隔](Every Nth Frame)、[環境効果の範囲](Atmosphere Ranges)のパラメータはサポートされません。

    注: mental ray レンダラーは、反射/屈折マップのキュービック マップを完全にサポートしません。既に[既定値のスキャンライン レンダリング](default scanline renderer)でキュービック マップが生成されている場合、mental ray はキュービック マップを使用しますが、生成することはありません。[ソース](Source) [ファイルから](From File)がアクティブになっている状態で、mental ray レンダラーが 6 つのキュービック マップを検索できる場合に使用します。[ソース](Source) [自動](Automatic)がアクティブな場合、またはキュービック マップが見つからない場合、mental ray レンダラーはキュービック マップの代わりとしてレイトレース反射または屈折を生成します。