[ラウンド コーナー](Round Corners)のコントロールは、ジオメトリを変更することなくオブジェクトのエッジをソフトにします。
コンピュータで生成されたイメージが不自然に見えてしまう理由の 1 つに、オブジェクトのジオメトリ エッジがシャープすぎるということが挙げられます。現実世界ではオブジェクトのエッジはたいていわずかに丸みを帯びていたり、擦り減っていたり、面取りやフィレットがかかっています。このような現実世界のエッジの多くは光を捕らえ、ハイライトを作り出すことでより美しく見えます。
多くの Autodesk マテリアルでは、レンダリング時にラウンド エッジを作成できます。この機能の主な目的はモデリングに要する時間を短縮することです。たとえば静物写真などでは、この機能を使用すれば、オブジェクトのエッジをわざわざフィレットしたり面取りしたりせずにすみます。
左: ラウンド コーナーを使用していない例
右: ラウンド コーナーを使用した例
ラウンド コーナーの効果はディスプレイスメントではなく、ジオメトリに影響しません。この効果は、バンプ マッピングなどのシェーディング効果のみです。
丸め効果では、コーナーやサーフェスを凸型にすることで交差をシミュレーションします。単に接触しているだけの凹状のコーナーでは、この効果は表示されません。凹状のコーナーに効果を適用するには、オブジェクトを互いに少しずつ押し込む必要があります。この効果は直線的なエッジに使用するためのもので、大きくカーブした複雑な交差では正しく機能する保証はありません。
ラウンドコーナーには 3 つのコントロールがあります。
フィレットするコーナーおよびエッジの半径を指定します。既定値は 0.25 です。
ボタンをクリックすると、このパラメータにマップが適用されます(スレート マテリアル エディタでは、ラウンド コーナーのソース ソケットをワイヤリングすることも可能です)。フィレット半径をマッピングすると、コーナーを丸める量にばらつきが生じます。
次の図では、溶けたチョコレートを、そのチョコレートに沈んでいるオブジェクトに対して丸めています(チョコレートとオブジェクトはそれぞれ異なるマテリアルを使用しています)。溶けたチョコレートは、実際には完全に平らな平面です。
溶けたチョコレートに沈むオブジェクト