[外部参照シーン](XRef Scenes)ダイアログ ボックスでは、外部参照シーンを追加および削除できます。また、外部参照シーンの表示を制御するためのツール、シーンのさまざまなコンポーネントを無視するオプション、親オブジェクトにバインドして外部参照シーンをスケール、回転、移動する機能が揃っています。
- [外部参照ファイル](XRef Files)リスト
- 現在のシーン内のすべての外部参照シーンを表示し、操作の際にここから選択することができます。使用不可能になっている([有効](Enabled)チェック ボックスがオフになっている)外部参照ファイルは、リスト内では黒ではなくグレーで表示されています。外部参照ファイルが赤で表示されている場合、そのファイルをロードすることはできません。ファイルが壊れているか、パスで正しいディレクトリまたはファイル名が指定されていないことを意味します。
選択ボタン
次の標準のボタンは、リスト内の選択パターンを変更します。
- すべて
- リスト内のすべての項目を選択します。
- なし
- リスト内のすべての項目を選択解除します。
- 反転
- リスト内の現在の選択パターンを反転します。
- 名前と親が一致するレイヤ
- オンにすると、オブジェクトはソース シーン内の同じ名前と親レイヤの同じ階層構造を持つレイヤに配置されます。オフにすると、オブジェクトは同じ名前のレイヤに配置されますが、親レイヤの名前は無視されます。既定ではオンになっています。
このチェック ボックスがオンになっていて、レイヤ名は一致しているが親が一致していない場合、3ds Max によって、同じ名前の後に連番が付いた親のない新しいレイヤが作成されます。
たとえば、ソース ファイルがこのように整理されているとします。
Layer: Men
Layer: Soldiers
Soldier character objects
そして、ローカル ファイルがこのように整理されているとします。
Layer: Women
Layer: Soldiers
Soldier character objects
[名前と親が一致するレイヤ](Match Layers By Name And Parent)をオフにすると、外部参照されたキャラクタは Women Soldiers レイヤに配置されます。[名前と親が一致するレイヤ](Match Layers By Name And Parent)をオンにすると、外部参照されたキャラクタは Soldiers 001 という名前の親のない新しいレイヤに配置されます。
- 参照ファイルパス編集ボックス
- 選択した外部参照シーンが示すパスまたはファイルを変更できます。リストで外部参照シーンのいずれかを選択し、この編集ボックスで情報を変更します。新しいファイル名かパスを直接入力するか、編集ボックスの右側の ([参照](Browse))ボタンをクリックして表示される[ファイルを開く](Open File)ダイアログ ボックスから新しいファイルを選択します。 選択した新しい外部参照シーンは、リストで現在ハイライト表示されているものと置換されます。
- 追加
- 現在のシーンに外部参照としてロードする MAX シーン ファイルを選択する[ファイルを開く](Open File)ダイアログ ボックスを表示します。選択したシーンは、リストの左側に表示され、ジオメトリはビューポートに表示されます。
また、Windows Explorer から MAX ファイルをリストにドラッグしてシーンを追加したり、MAX ファイルを 3ds Max ビューポートにドラッグしてシーンを追加することもできます。ビューポートでは、[ファイルを開く](Open File)、[ファイルを合成](Merge File)、[外部参照ファイル](XRef File)、および[キャンセル](Cancel)のオプションを持つメニューが表示されます。
- 選択を変換
- シーン内の選択したオブジェクトから外部参照オブジェクトを作成できます。基本的には、オブジェクトに対して[選択を保存](Save Selected)を実行します。MAX ファイルから自動的に切り取り、新しいファイルに貼り付けます。[ファイル](File)ダイアログ ボックスで、新しいファイル名を指定できます。これらは現在のシーンに残りますが、外部参照になっています。
- 削除
- リストで現在選択されている外部参照シーンを削除し、現在のシーンから削除します。リストで 1 つまたは複数の外部参照シーンを選択してから、[削除](Remove)ボタンをクリックします。
[外部参照ファイル](XRef File)領域
- 有効
- このチェック ボックスにチェックマークが付いていない場合、ハイライト表示されている外部参照が使用不可能になります。使用不可能にすると、外部参照はリスト内でグレー表示され、メモリにロードされません。
- オーバーレイ
- これをオンにすると、参照するソース シーンをオーバーレイとして処理します。既定値ではチェックマークは付いていません。
オーバーレイを利用すれば、循環従属を起こさずに複数のシーンを参照できます。オーバーレイとしてマークされたシーンの外部参照は、それが参照するマスター シーンにのみロードされます。そのオーバーレイを使用するマスター ファイルを外部参照するその他のシーンからは見ることができません。
警告: 既存の外部参照シーンのオーバーレイをオフにすると、循環外部参照が発生することがあります。ただし、この状態は、いずれかのユーザがそのプロジェクトのシーンを開くまで検出されません。
- 合成
- 選択した外部参照を実際のジオメトリとしてシーンに合成する場合にクリックします。アクションを確認するためのプロンプトが表示されます。合成された外部参照オブジェクトはシーンの一部となり、外部参照ではなくなるため、その名前はリストから削除されます。
[ファイルを更新](Update File)領域
外部参照シーンを更新する方法と時期を決定します。これらのオプションは選択した外部参照に適用されます。たとえば、ある外部参照は自動的に更新し、別の外部参照は[今更新する](Update Now)ボタンをクリックして手動で更新するように設定します。
警告: ラジオシティを使用してシーンの外部参照を更新した場合、ラジオシティ ソリューションが無効になる可能性があります。外部参照を更新した後、ラジオシティ ソリューションをリセットし、再計算してください。
- 自動
- このチェック ボックスにチェックマークを付けると、選択された外部参照シーンは、ソース シーンが保存されると自動的に更新されます。
- 今更新する
- このボタンをクリックすると、[自動](Automatic)を使用していない場合(または[自動](Automatic)に設定されていないソース シーンを含む複数のソース シーンを選択している場合)、選択した外部参照シーンが更新されます。[今更新する](Update Now)ボタンをクリックすると、最後に保存したソース ファイルのバージョンで外部参照が更新されます。
[表示オプション](Display Options)領域
次のオプションを使って、選択した外部参照のビューポートでの表示方法を指定します。これらのオプションは、レンダリングされたシーンには効果がありません。
- 表示
- 選択した外部参照を表示または非表示にする場合に使用します。これはビューポートの外部参照の表示にのみ有効です(レンダリングでは無効)。この機能は[有効](Enabled)チェック ボックスとは異なることにも注意してください。 [表示](Visible)のチェックマークを消しても、外部参照はメモリから削除されません。
- ボックス
- このチェック ボックスにチェックマークが付いている場合、選択した外部参照がバウンディング ボックスとして表示されます。完全なジオメトリを表示する場合はオフにします。
[無視](Ignore)領域
外部参照シーンに含めないカテゴリを指定できます。たとえば、[ライト](Lights)をオンにすると、外部参照ソース シーンのライトが現在のターゲット シーンから除外されます。これらのカテゴリはいつでも切り替えることができますが、カテゴリがオフの外部参照シーンに合成すると、オブジェクトのそのカテゴリはシーンに合成されません。
アニメーションを無視すると、シーン内のすべてのアニメーションが使用不可能になり、ソース シーンのフレーム 0 (ゼロ)のようにシーンが表示されます。
警告: 無視されたオブジェクトの子も無視されます。たとえば、子としてメッシュ オブジェクトをダミー オブジェクトにリンクし、[ヘルパー](Helpers)を無視すると、メッシュ オブジェクトも無視されます。
[親](Parent)領域
現在のシーン内の外部参照シーンを親オブジェクトにバインドして、配置およびアニメートすることができます。
- 親の名前フィールド
- 現在選択している外部参照オブジェクトの親の名前を表示します。
- バインド
- このボタンをクリックしてから現在のシーン内のオブジェクトを選択すると、ハイライト表示されている外部参照オブジェクトの親になります。外部参照が親オブジェクトとバインドされると、親の変換は外部参照に継承されます。このため、外部参照をアニメートする場合は、親の変換をアニメートします。
- バインド解除
- ハイライト表示されている外部参照を、バインドしている親から切り離す場合にクリックします。
外部参照をオブジェクトにバインドする操作は、ツールバーの[リンク](Link)/[リンク解除](Unlink)で実行可能なオブジェクトのリンクに似ています。
リンクしている外部参照シーンに合成して、現在のシーンのオブジェクトに変換すると、外部参照シーン内のオブジェクトは、バインドしている親からリンクされる子になります。この時点で、(ツールバーのコマンドで)これらのリンクを解除できるため、親とのオフセット位置が維持されます。