減衰

現実の世界では、距離が遠くなると光の強度は弱くなります。光源から離れたオブジェクトは、光源に近いオブジェクトより暗く見えます。この効果は減衰と呼ばれています。

右: 光の減衰を使用してレンダリングした状態

自然の中で光は 2 乗に反比例して減衰します。つまり、輝度は光源の距離の 2 乗に比例して減少します。一般的に光が大気中の雲や霧などの小さな粒子によって消散されると減衰が増えます。

減衰とフォトメトリック ライト

フォトメトリック ライト は、逆二乗の比率で常に減衰します。このため、ラジオシティ ソリューションを含むシーンでは、実世界の寸法と単位を使用することが重要です。

減衰と標準ライト

既定値の場合、標準ライトは減衰しません。このため、減衰をオンに切り替えていなければ、ライトからオブジェクトまでの距離は問題にならず、ライトとサーフェスの角度のみが照明に影響します。標準ライトの減衰の比率は手動で制御できます。また、レイトレース マップとともに減衰を使用することもできます。次の 2 つの理由から、標準ライトをシーンで使用している場合は、可能な限り減衰の追加を考慮してください。

  • 減衰を使用すると、照明をより細かい点までリアルに表現できます。
  • 減衰ライトは、減衰範囲を超えた面について計算する必要がないので、レンダリング時間を短縮することができます。

標準ライトの場合、減衰の開始点および終了点を明示的に設定することができます。ライト オブジェクトおよび照らされるオブジェクトの間の実際の距離を厳密に設定する必要はありません。より重要なのはこの機能を使って減衰の効果を微調整できることです。野外シーンの場合は、減衰を使って距離感を強調することができます。屋内設定の場合、減衰はろうそくなどの弱い(低い密度の)光源を使うときに便利です。

標準ライトの場合、減衰パラメータは、ライトの[強度/カラー/減衰](Intensity/Color/Attenuation)ロールアウトで設定します。レイトレース マップの場合、パラメータは、マップの[減衰](Attenuation)ロールアウトで設定します。