応力-ひずみプロットは、構造のグローバルな剛性応答を決定するためのツールとしてよく使用されます。これらは、破損の開始と進行に伴う構造の動作を決定するための簡単な手段として、進行性破損解析で特に役に立ちます。応力-ひずみプロットを生成するには、データを出力ファイルから抽出する必要があります。
ここでは、Abaqus 出力ファイルからの応力-ひずみデータの抽出を非常に単純にする、Python スクリプトを用意しました。実行すると、スクリプトによって応力-ひずみデータを含むテキスト ファイルが作成されます。実行するには:
>>abq6141 viewer noGUI=coupon_ame.py
後処理スクリプトが完了すると、ASTM 試験用断片の応力-ひずみデータが含まれている coupon_ame_output.txt という名前のファイルを確認することができます。応力は、試験用断片の断面積で反作用を除算することによって計算されます。ひずみは、試験用断片のゲージセクションの各端での変位の差を取り、ゲージ セクションの元の長さで除算することによって計算されます。これで、スプレッドシートにデータを入力して、Extron 3019 HS 材料の実験から得られた応力-ひずみ入力と比較することができます。
実験から得られた 0 度でのデータと Advanced Material Exchange からの出力が、非常によく一致していることがわかります。Advanced Material Exchange では応力に基づいた破損基準が使用されています。そこで、各曲線で得られる極限応力が非常に類似しているという事実は、今後もこのツールを信頼して使用できるという自信を与えてくれます。
これで、このチュートリアルで概説している Advanced Material Exchange 手順を繰り返して、対話型の位置合わせツールを使用して試験用断片を Z 軸を中心として 45 度および 90 度に回転し、それぞれの角度での実験から得られたデータと比較することができます。
Advanced Material Exchange では、45 度と 90 度の両方の曲線の塑性応答を適切に捉えることができます。