荷重分担の計算は、ジョイントにおけるクリティカル ボルトを確認するために行われます。この計算では、下図に示すように、分布エッジ荷重は、ジョイントにおけるボルトのすべての行で均等に分担されると仮定します。セクション 1-3 の間には相互作用が生じないと仮定します。したがって、各セクションは個別に評価することができます。1 つのセクションが、荷重方向に 1 から N まで番号付けられたボルトに対する相対荷重率を決定するのに使われます。
ジョイントにおけるボルトの各行(複数ある場合)は、個別に評価されます。1 つの行における荷重分担は、Heslehurst [42]で使われている等価肉厚モデルを使用して予測されます。相対荷重率は、式 1 から得られる有効ボルト曲げ剛性Kfと、式 2 から得られるプレート剛性Kpを使用して決定されます[42]。
A、B、およびHは実験により決定される定数です。tavはジョイントにおけるプレートの平均厚さ、dはボルトの直径、Ap は評価するプレートの断面積です。Ep は、プレートの荷重方向のヤング率、l は、荷重方向のボルトの間隔です[42]。
ボルト締結ツールがサポートする 1 行あたりのボルト数は、最大 5 個です。1 行にボルトが 1 個の場合、荷重分布は単純に P です。1 行に 2 個のボルトがある場合、ボルトは荷重 P を均等に分担します。ボルトが 3 個ある行の場合、相対荷重率は、式 3 および 4 [42]から得られます。
ボルトが 4 個ある行の場合、相対荷重率は、式 5 および 6 [42]から得られます。
ボルトが 5 個ある行の場合、相対荷重率は、式 7-9 [42]から得られます。
各行の解析が実行されると、相対荷重率が最大となるボルトが、解析上のクリティカル ボルトであると判断されます。このボルトは、反力荷重および周囲の形状とともに、ボルト回りの応力フィールドを求めるためにソルバーに渡されます。