AutoCAD Architecture の図面管理機能を使用すると、多数の図面ファイルに分散した大きな規模の建築プロジェクトを作成できます。
構成は、建築の特定の部分を表し、プロジェクトの特定のレベルまたは分割に割り当てられます。カーテン ウォールなどのスパン構成(複数のレベルや分割にまたがる構成)は、複数のレベルや分割に割り当てることができます。
たとえば、建築プロジェクトの第 1 レベルには、外壁構成、第 1 レベルのコア構成、第 1 レベルの内部間仕切り構成を割り当てることができます。
構成には、壁やドアなどの図面オブジェクトまたは要素への外部参照、またはその両方を含めることができます。たとえば、第 1 レベルのコア構成には、構成内部に直接描画されるコアの壁、外部参照として挿入されるエレベータ要素を含めることができます。
構成の作成および変更は、現在のプロジェクトの内部で実行できます。また、図面を読み込んで、変換したり、構成に追加したりできます。構成をプロジェクトに読み込むときには、物理的に読み込む以外に、リンクを作成することもできます。
構成は、ビューの内部で参照されます。
建物の構造を定義し、構成をレベルや分割に割り当てた後で、建物モデルからレポート(ビューおよびシート)を生成できます。ビューでは、建築プロジェクトの特定のビューを表示するために、いくつかの構成を自動的に参照します。ビューを作成するときは、表示する建物の部分および生成するビューのタイプを最初に決定します。たとえば、1 階の天井伏図や 2 階のフレーム プランを作成します。
また、次に示すように、建物の全床の複合的なビューを作成することもできます。
建物全体の 3D ビュー
ビュ-図形では、建物内の位置に対応する構成が自動的に参照されます。たとえば、2 階西ウィングの平面図を作成する場合、2 階および西ウィングに割り当てられた構成すべてを参照するビューを作成します。また、1 階から 5 階までのカーテン ウォールも作成します。建物の輪郭など、追加構成が床に存在しない場合でも、追加構成をビューに表示して参照することができます。
ビュー図形では、注釈、寸法、集計表などのデータも追加できます。注釈をビュー図形またはシートのどちらに作成するかは、ワークフローや個別の要件に基づいて決定します。
ビュー図面には、次の 3 つの種類があります。それぞれが専用のテンプレートを持ち、異なるアイコンで示されます。ビュー図面は編成用のツールとして使用できます。
ビューはシートで参照されます。
シートを使用して、建築プロジェクトの図面を印刷できます。
AutoCAD Architecture のシート システムは、次のコンポーネントで構成されています。
建物プランのシート ビューを含むシート
モデル空間ビューから作成したシート ビュー
AutoCAD Architecture プロジェクトのシート セット
AutoCAD Architecture の各プロジェクトには、プロジェクトのすべてのシートを含む単一のプロジェクト シート セットがあります。
シート セット、シート、シート ビュー、シート図面、モデル空間ビューは、プロジェクト ナビゲータの[シート]タブと[ビュー]タブに一覧表示されます。
注釈はビューに配置することをお勧めしますが、シートにも、タグ、寸法、集計表などの注釈を追加できます。
AutoCAD Architecture にはプロジェクト標準機能があります。プロジェクト標準では、AutoCAD Architecture プロジェクト全体に対して、スタイル設定と表示設定の確立、維持、同期を行うメカニズムが用意されています。プロジェクト内では、すべてのプロジェクト図面で使用される標準スタイル、表示設定、および AutoCAD 標準を定義できます。標準スタイルおよび表示設定は、プロジェクトに関連付けられた標準図面内に定義されます。プロジェクトはプロジェクト ライフサイクルを通して、これらの標準仕様と同期されます。
1 つのプロジェクトでは、標準図面の他に、プロジェクト固有のツール パレットとコンテンツ ブラウザ ライブラリを設定することもできます。ツール コンテンツのユーザ定義のルート パスによって、ツールは常に、定義に適切なコンテンツ図面を参照します。
外部参照を使用すると、ソース ファイルをコンピュータまたはネットワークの多数の異なる場所に分散させることができます。集計表、注釈タグ、寸法を外部参照に簡単に割り当てることができます。複数のユーザが同一プロジェクトを同時に操作することができます。
絶対外部参照パスまたは相対外部参照パスを指定します。
AutoCAD Architecture では、プロジェクト環境内で割り当てられたドライブがサポートされています。同じプロジェクト構造を持つ別のサーバに、同じ識別ドライブ文字を割り当てることができます。割り当てられたドライブを AutoCAD Architecture プロジェクト内で使用すると、別のサーバのプロジェクト図面ファイルを開くたびにパスの変更を求められることがなくなります。
AutoCAD Architecture プロジェクトは、基本になる XML 構造を 1 つ保有しています。床図面や構造図面など、図面ファイルを作成すると、関連する XML ファイルが作成されます。XML ファイルには、レベルや分割情報などのプロジェクト関連情報が格納されます。図面ファイル自体にはプロジェクト関連情報が含まれないため、プロジェクト内部で作成した図面ファイルはプロジェクト外部で再利用できます。
プロジェクトは、建築プロジェクト内で構成を配置する場所を指定する、レベル(フロア)と分割(ウィング)のフレームワークを提供します。既定では、新しいプロジェクトは、1 つのレベルおよび 1 つの分割で構成されます。レベルと分割は、プロジェクトの有効期間中に追加できます。レベルおよび分割のマトリックスは、建物コンポーネントを一意に識別するためのフレームワークを提供します。たとえば、「1 階—西ウイング」に割り当てられた構成を建物に追加できます。
レベルおよび分割の概略表示
カーテン ウォールやエレベータ シャフトなどの建物オブジェクトは、複数のレベルおよび分割にまたがる場合もあります。この種の建物オブジェクトの場合は、複数のレベルにまたがる構成を使用できます。
建物を編成しやすくするために、建築プロジェクトのコンポーネント(構成、ビュー、シート)を整理できます。壁、コア、内部間仕切りなどのカテゴリを使用できます。構成を分類しておけば、ビューの生成時にその構成をフィルタすることができます。
プロジェクト ナビゲータの構成カテゴリ