概要 - 計算設定の使用例

注: このトピックは Roombook ユーザのみが対象です。

タイル パネルと仮想サブエリア

  1. [Vision ツール]タブ [Roombook]パネル [ルーム量を計算]をクリックして計算処理を開始します。
  2. 計算されたルーム量をダイアログ ボックスに表示するには、[結果を表示/編集]ボタンをクリックします。
  3. 計算された各ルーム量(壁サーフェス、床サーフェス、天井サーフェス)の参照ボタンをクリックし、 関連する次のすべてのサブエリアを表示します。
    • 計算されたサーフェスに属するサブエリア(窓、ドア、開口部など): 名前、マテリアル、寸法など。
    • 自動検出されたサブエリアの他に、壁のタイル パネルや、他の仮想サブエリアのような、追加のサブエリアを手動で定義することができます。

壁の高さの縮小

1 つの部屋の内壁サーフェスの計算を実行する場合、図面に描画されていない高さ 10 cm より上にある天井伏せ、追加のスラブ層、または幅木を考慮しなければならない場合がよくあります。

敷居面積

入札では、敷居面積の計算が必要になる場合がよくあります。これは、この領域も、通常はカーペットや他のマテリアルで覆われるためです。

したがって、ルーム量の計算では、ドアの敷居面積が考慮されます。一般に、敷居面積は常に、ドアが開いていない部屋に割り当てられます。

1 つの部屋に対するドアの割り当て

入札では、対応する部屋にドアを割り当てる(位置を割り当てる)ことが重要になります。そのため、ダイアログ ボックスおよび Excel 書き出しテンプレートの[壁サーフェス]タブには、対応するドアや窓が属する部屋の ID がリストされます。一般に、ドアは常に、ドアが開いている部屋に割り当てられます。

窓面積

1 つの部屋および 1 つの建物あたりの窓面積に関する情報は、多くの場合、床面積に対する窓面積の比率が規制されているため、建物の場所とタイプに応じて、建築許可に関連する場合がほとんどです。

1 部屋あたりの窓面積と[壁サーフェス]列の合計に関する情報は、Excel ファイルでは[全ルーム量の測量]タブにあります。

壁サーフェスの内壁寸法の計算

ルーム量の計算には、内壁寸法を使用します。

次の例に示す 1 つのレンガ壁と 3 つのコンクリート壁からなる 2×4 m の平面図では、壁サーフェスの計算に次の壁の軸を使用しています。
長さ(メートル単位)
Wall1_Brick 3.60
Wall2_Concrete 1.60
Wall3_Concrete 3.60
Wall4_Concrete 1.60
高さ 2.75 m のむき出しの壁、しっくい塗りのレンガ壁、および壁紙貼りのコンクリート壁の場合、Excel の出力は次のようになります。

異なるサーフェス マテリアルを使用した壁サーフェスの計算

高さ 2.75 m のむき出しの壁、しっくい塗りのレンガ壁、および壁紙貼りのコンクリート壁の場合、Excel の出力は次のようになります。
部屋の壁サーフェスの合計は、1 つのサーフェスの合計が(この場合は) 50 m² であっても、40 m² のままになります。
壁サーフェスのマテリアル 面積
部屋の壁サーフェス 40 m² (10 m² の壁サーフェスが 4 つ)
しっくいの面積 30 m² (10 m² の壁サーフェスが 3 つ)
塗装面積 20 m² (10 m² の壁サーフェスが 2 つ)

天井内張り係数(%): 開口部のある天井の天井サーフェスの計算

天井内張り係数は、特殊な構造の場合にのみ適用される設定です。したがって、ほとんどの場合、既定の設定をそのまま使用できます。

天井内張り係数は、[ルーム量を計算]ダイアログ ボックスで設定します(既定値は 50%)。これにより、開口部がある天井サーフェスの計算方法が決まります。この係数はパーセントで表され、天井が部屋の境界になっているか、または天井に開口部があるかにかかわらず、「床サーフェス」と「天井サーフェスの開口部」との関係に基づきます。

たとえば、階段開口部と中二階は、両方とも天井の開口部によって作成されます。次に示す状況の場合に、天井サーフェスの内装仕上げで必要となるマテリアルの計算方法を示します。
  • 「階段開口部」は、次の階に通じる部屋の天井にある階段の開口部です。この場合の計算は明瞭で、部屋の天井サーフェスは、天井から階段開口部を差し引いて計算されます。開口部があっても、部屋の境界はその上部になります。その上にあるものは、天井サーフェスの計算に使用されません。
  • 部屋に中二階がある場合、部屋の境界はその上部にある屋根です。「中二階」は天井によって作成され、狭い天井オブジェクトとして作成されるか、大きすぎる天井開口部を持つ天井として作成されます。

部屋の計算にどちらの天井サーフェスが使用されるかを次に示します。

実際には、部屋の境界オブジェクトである天井です。ただし、これは中二階の下部のみが計算されます。しかしこの場合、天井開口部が大きすぎるため、天井の上にある部屋を考慮する必要があります。内側の屋根サーフェスも、部屋の境界の天井サーフェスとみなされます。天井開口部に寸法があるため、部屋が天井の上にあるものとみなされます。

問題: 「中二階」と「階段開口部」を別々に考慮する必要があるような状況であっても、どちらも同じ構造オブジェクト(天井と天井開口部)が使用されています。あるケースでは、天井開口部があるにもかかわらず、天井が部屋の境界オブジェクトのままです。他のケースでは、開口部が大きすぎるため、(通常は部屋の境界となる)天井があるにもかかわらず、次の階まで部屋が開放されています。

解決策: このような場合、天井サーフェスの計算を正しく行うには、[ルーム量を計算]ダイアログ ボックスの[天井内張り係数(%)]パラメータを使用します。天井内張り係数が既定の 50% の場合は、次のようになります。
  • 天井開口部のサイズが部屋の床サーフェスの 50%(またはそれ以下)の場合、天井は部屋の境界オブジェクトのままです。
  • 開口部が床サーフェスの 50% より大きい場合、部屋は次の階まで開放され、その上にある天井オブジェクトが部屋の境界オブジェクトとみなされます。
図面の状況に応じて個別にパーセント値を調整することができます。調整結果は、次のように、計算されたルーム量に表示されます(例を含む)。
  • 天井内張り係数が既定の 50% の場合、中二階の下部側のみが天井サーフェスとして計算されます。天井開口部のサイズは、床サーフェスの 50% 以下です。
  • 天井内張り係数を個別に 70% にした場合、中二階の下部側だけでなく、上にある内側の屋根サーフェスも、天井サーフェスとして計算されます。天井開口部のサイズは、部屋の床サーフェスの少なくとも 70% になります。