アセンブリとパーツの図面ビューの作成方法は同じです。各図面に多数のシートを保持することが可能なため、アセンブリとすべてのコンポーネントに関する標準化図面の完全なセットを、1 つの図面ファイル内に作成することができます。
作図パフォーマンスを高める
次の項目を実行することで、作図パフォーマンスを高めることができます。
- 図面ビューのバックグラウンドでの更新を有効にする: [アプリケーション オプション]の[図面]タブにある[バックグラウンドでの更新を有効にする]オプションを使用すると、大規模アセンブリのラスタ図面ビューがすばやく表示され、作業中にバックグラウンドで正確な図面ビューが計算されます。図面ビューの計算が終了する前に、図面を確認したり、図面注記を作成することができます。
- デザイン ビュー リプレゼンテーションを使用する: デザイン ビューで非表示になっているコンポーネントは、メモリにロードされません(アセンブリ ファイルのグラフィックスがメモリにロードされないように、図面ビューを作成するアセンブリ ファイルは閉じておきます)。
- 詳細レベル リプレゼンテーションを使用する: 最上位アセンブリの図面を作成するときに、不要なコンポーネントが省略されるか、多くのパーツが単一のパーツ リプレゼンテーションに置き換えられます。この結果、Inventor では図面ビューの計算時に、これらのコンポーネントやパーツは計算対象に含められません。
- [ベース ビュー]コマンドを実行する前に、対応するモデルの[ドキュメント]タブをクリックし、適切なドキュメントをアクティブ化する: 別のモデルのベース ビュー プレビューは計算されません。前回のアクティブなモデル ドキュメントを閉じ、ソース ドキュメントを手動で選択することもできます。
- 複数の図面ビューの[省略]オプションを選択する
作図パフォーマンスを高め、容量を増加する
[オプション]をクリックします。
- [アプリケーション オプション]ダイアログで、[図面]タブをクリックします。
- [容量/パフォーマンス]領域で、[バックグラウンドでの更新を有効にする]を選択します。
注: (Inventor LT では使用できません)[バックグラウンドでの更新を有効にする]アプリケーション オプションが選択されている場合、正確なビューの計算が完了するまで、ラスタ ビューが表示されます。
メモリ節約モード
[メモリ節約モード]では、ビュー計算の実行前および実行中にはメモリの使用を控えるように Autodesk Inventor に指示します。このオプションは、パフォーマンスが低下し、Autodesk Inventor のデータ計算の所要時間が長くなると使用されることがあります。
メモリ節約モードの利点を十分に活用するには、Autodesk Inventor R10 以前のファイルをすべてマイグレーションする必要があります。タスク スケジューラを使用すれば、その作業が容易になります。[プログラム]
[Autodesk]
[Autodesk Inventor [バージョン番号]]
[ツール]
[タスク スケジューラ]の順に選択して、タスク スケジューラにアクセスします。
[メモリ節約モード]は、[アプリケーション]ダイアログ ボックスの[図面]タブで設定することも、[ドキュメントの設定]ダイアログ ボックスの[図面]タブで、ドキュメント単位で設定することもできます。
ラスタ ビューを使用する
ラスタ ビューでは、正確な図面ビューをバックグラウンドで計算しながら、図面を確認したり図面注記を作成することができます。ラスタ ビューは、グラフィックス ウィンドウの緑のコーナー記号、およびブラウザの特別なアイコンでマークされます。ツールチップに正確な計算の進行状況が表示されます。
ラスタ ビューは、計算が終了するとすぐ、自動的に正確になります。ラスタ ビュー アイコンが、ブラウザの標準図面ビュー アイコンと置き換えられます。ビューの計算が終了するまで、各ラスタ ビューの別々のプロセスが実行されます。
正確な図面ビューは、モデルの情報を使用します。モデルが使用できない場合や、図面が保留モードの場合、計算は後で実行され、ラスタ ビューは正確に変換されません。
Inventor で正確なビューの計算が実行されている間、ラスタ ビューに注記を付けることができます。たとえば、以下を実行できます。
- 寸法、記号または注記、テーブル、バルーン、パーツ一覧を追加する
- 投影ビューまたはその他の図面ビューを作成する
ラスタ ビューの場合、次の機能は通常と動作が異なります。
- 自動中心線を作成したり、[自動バルーン]コマンドを使用したり、モデル フィーチャをエッジとして選択することはできません。
- 接線モデル エッジは常にラスタ ビューに表示されます。接線モデル エッジのプロパティまたは表示設定は編集できません。
- 干渉エッジはラスタ ビューに表示されません。
- 参照パーツのジオメトリは、ラスタ ビューでは不完全な場合があります。
- [穴テーブル]コマンドでは、[ビュー]および[フィーチャ]オプションは使用できません。
- ねじフィーチャは、ラスタ ビューには表示されません。既存のねじ注記は、ビューが正確な状態になった後にねじフィーチャにアタッチされます。
- ラスタ ビューの印刷はお勧めしません。印刷されたラスタ ビューのジオメトリは、正確なビューと異なる場合があるためです。
- AutoCAD DWG、DWF、DXF、または PDF へのエクスポートは、ラスタ ビューを含む図面では終了できません。ビューの計算が進行中の場合、進行状況バーが表示されます。計算を終了する、または[エクスポート]をキャンセルするまで、待機できます。
- ラスタ ビューを含む図面は、保存して閉じることができます。図面を再び開くとラスタ ビューは自動的に再計算され、正確になります。
モデル リプレゼンテーションを使用してパフォーマンスの向上を図る
モデル ファイルを開く前に、簡略化されたデザイン ビューと詳細レベル リプレゼンテーションを指定します。
- 図面ビューに使用されるアセンブリ ファイルを閉じることで、アセンブリ ファイルのグラフィックスがメモリにロードされずに済みます。
- リボンで、[ビューを配置]タブ
[作成]パネル
[ベース]の順にクリックします。 [既存のファイルを開く]
をクリックし、アセンブリ ファイルを検索および選択します。
- [ファイルを開く]ダイアログ ボックスで、[オプション]をクリックし、[ファイルを開くオプション]ダイアログで、デザイン ビュー リプレゼンテーションと詳細レベル リプレゼンテーションを選択し、[OK]をクリックします。
- [開く]をクリックし、[図面ビュー]ダイアログ ボックスに戻ります。
- 図面ビューのプロパティを指定し、必要に応じて、投影ビューを配置します。
- [OK]をクリックして、[図面ビュー]ダイアログ ボックスを閉じます。