作業中のカラー スペースと成果物のカラー スペースが一致しない場合は、出力に変換を適用することができます。
イメージがシーンリニアである場合は、必要に応じて primaries/フォルダ内のトランスフォームの 1 つを使用して ACES に変換することができます。その後で次の操作を実行します。
- ビデオまたはデジタル シネマを対象にしている場合は、RRT+ODT/ フォルダ内のトランスフォームの 1 つを使用します。
- フィルム レコーダを対象にしている場合は、film/ADX/ フォルダ内の ACES_to_ADX トランスフォームの 1 つを使用します。
イメージがログ スペース内にあり、フィルムに出力しない場合は、film/ フォルダ内のトランスフォームの 1 つを適用してシーンリニアに変更し、次に、上記の手順を続行します。
デジタル シネマの色域を管理する
Digital Cinema Distribution Master (DCDM)には、DCI/SMPTE X'Y'Z' カラー スペースのイメージが必要です。RRT+ODT/ACES_to_DCI トランスフォームは、このカラー スペースのイメージを作成します(さまざまなクリエイティブな白色点のバリエーションを使用します)。
しかし、このカラー スペースは実際のプロジェクタよりもかなり大きくなります。一般的な映画プロジェクタの色域は、DCI/SMPTE リファレンス プロジェクタ(P3 原色)に近いものです。
したがって、X'Y'Z カラー スペースに配置される色の色域をより代表的なプロジェクタのものに制限することが望ましい場合があります。これには 2 つの利点があります。
- 色域のマッピングが、プロジェクタ(通常は色相を削る)ではなく ODT (色相を保持する) によって行われます。
- コンテンツはグレードが付与されたものであり、典型的な P3 色域によってプロジェクタで承認されたとみなされるため、後でコンテンツがより広い色域のデバイスで表示された場合に好ましくない色域にならない色域にカラーが制限されます。
これを実現するには次の操作を実行します。
- 色域を制限するデバイスの RRT+ODT (RRT+ODT/ACES_to_P3-D60 など)を選択します。
- 次に、DCI/SMPTE X'Y'Z' に変換するトランスフォーム(display/projector/P3-D60_to_CIE-XYZ の次に display/DCDM/CIE-XYZ_to_DCI-D60 など)を追加します。