Linux システムでは、Maya のホットボックスとマーキング メニューのパフォーマンスを最適化するために、オペレーティング システムとウィンドウ マネージャの設定を変更することをお勧めします。
ホットボックスとマーキング メニューで使用できる表示方法は、RGB オーバーレイ、X 合成、内部ソフトウェア合成の 3 つです。
一般に、RGB オーバーレイと X 合成を試して、いずれかの適切な方法を使用します。内部ソフトウェア合成は最も低速な方法であるため、できるだけ使用しないようにします。
使用できる方法は、特定の要因によって制限されることがあります。
Maya でステレオ機能を使用する場合はこの方法を使用します。AMD グラフィックス カードではこの方法は使用しないでください。
AMD グラフィックス カードではこの方法を使用します(AMD グラフィックスを使用する Linux ドライバでは RGB オーバーレイはサポートされません)。
この方法は、RGB オーバーレイと X 合成のどちらのモードも適さない場合にのみ使用します。Maya の既定の方法です。
RGB オーバーレイ方法では、ハードウェアの RGB オーバーレイを使用してホットボックスとマーキング メニューを表示します。この方法では、内部ソフトウェア合成で生じるフリッカは発生しません。
RGB オーバーレイを有効にするには
Section "Device" Option "Overlay" "on" EndSection OR Section "Screen" Option "Overlay" "on" EndSection
Section "Extensions" Option "Composite" "false" EndSection
X 合成を使用するには、X Composite Extension を有効にし、ウィンドウ マネージャで合成を有効にする必要があります。この方法では、内部ソフトウェア合成で生じるフリッカは発生しません。
X 合成を有効にするには
Section "Extensions" Option "Composite" "true" EndSection
ウィンドウ マネージャの合成を有効にするには
次の表に、ウィンドウ マネージャの合成を有効にする方法を示します。
ウィンドウ マネージャ | 合成を有効にするには... |
---|---|
KDE<so>KDE | System Settings > Desktop Effects を選択し、Activation の Enable desktop effects at startup をオンにします。 |
Metacity |
設定エディタを開き、Metacity > General の順に移動して、compositing_manager をオンにします。 |
その他 |
詳細については、ウィンドウ マネージャのヘルプを参照してください。 |
内部ソフトウェア合成では、スクリーン ショットを取り、そのイメージの上にホットボックスとマーキング メニューを描画して透明度をシミュレーションします。
これは RGB オーバーレイと X 合成が適さない場合にのみ使用する予備の方法です。この方法は低速であり、ホットボックスやマーキング メニューを非表示にしたときに画面にフリッカが生じる可能性があります。
Maya のホットボックスとマーキング メニューの操作性をさらに高めるには、ウィンドウ マネージャの次のフォーカス ポリシー設定を使用します。
ウィンドウ マネージャ | 推奨される設定 |
---|---|
KDE<so>KDE |
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Metacity (Gnome を使用) |
|
ホットボックスの操作性を高めるために、さらに Maya の環境変数を次のように調整することをお勧めします。
Maya.env ファイルで次のように設定します。
ウィンドウの自動ペアレント化を制御する設定で、0 に設定すると既定のペアレント化が無効になります(動作は Linux システムの Maya 2010 の場合と同じです)。
1 に設定すると、ホットボックスが画面に表示されるときに、それまでフォーカスがあったウィンドウにフォーカスが戻らなくなります(Linux システムで MAYA_SET_PARENT_HINT=0 が設定されている場合に追加で設定できます)。
1 に設定すると、ホットボックスが画面に表示されなくなったときに、それまでフォーカスがあったウィンドウが前面に表示されなくなります(Linux システムで MAYA_SET_PARENT_HINT=0 が設定されている場合に追加で設定できます)。