スキャンしたフィルムのイメージのカラーを管理する

スキャンしたフィルムのイメージは、通常 Cineon スタイル ログ エンコーディングを持つ DPX ファイルとして提供されます。ただし、Cineon エンコーディングは完全に標準化されていないため、さまざまなベンダーがわずかに異なる実装を使用しています。

Academy Density Exchange (ADX)は、混乱をなくし、単一の実装に標準化するために AMPAS によって開発された標準です。ADX は ACES のシステムの一部で、ドキュメントの SMPTE 2065 セットに含まれています。

ADX エンコード イメージをシーンリニア値として読み込むための変換がいくつかあります。正しくキャリブレーションした ADX スキャナから DPX ファイルを読み込む場合は、これらの変換のいずれかを使用します。

イメージが ADX スキャナのものでない場合でも、まずはいずれかの ADX 変換を使用して読み込みを試みます。結果に満足できない場合は、film/LogLin/ フォルダのいずれかの Log_to_Lin 変換を試みることができます。ただし、(1D LUTs と同様に)これらの変換は独立して各カラー チャネルを変更することに注意し、ADX_to_ACES 変換が行うようなフィルム内のチャネル クロストークを考慮しないようにします。

または、使用できる場合には Lustre カラー コレクションのいずれかのプリント フィルム エミュレーション LUTs を使用します。これらの変換は、Autodesk Composite だけでなく、オートデスクのクリエイティブ フィニッシング製品とも一緒にインストールされます。変換は従来の .3dl フォーマットで提供され、オートデスクのカラー管理により読み込むことができます。このコレクション内の変換の詳細については、「Lustre カラー管理ユーザ ガイド」を参照してください。

注: DPX ファイルには、Cineon スタイルのログ エンコード カラー以外の値を含めることができます。たとえば、ビデオ カラーを含めることができます。一般的には、DPX ファイルで作業するときは、使用される特定のカラー エンコーディングを知っておく必要があります。ファイル内に使用できるメタデータがある場合もありますが、メタデータが存在する場合でも、正しくないことや誤解しやすいことがあります。