blur2d

blur2d ユーティリティを使用すると、保存されたモーション ベクトル情報に従って、イメージに 2D モーション ブラーが適用されます。Autodesk® Maya® では、レンダー グローバル設定(Render Globals Settings)ウィンドウのモーション ブラー(Motion Blur)セクションでモーション ベクトルの維持(Keep Motion Vectors)がオンになっている場合に、モーション ベクトルがイメージとともに保存されます。

blur2d を使用するには

  1. Linux® シェル、ターミナル ウィンドウ、またはコマンド プロンプトから、次のように入力します:
    blur2d [-h] [-l blurLength] [-s blurSharpness] [-m smoothValue] [-n start end step] [-f inputFileName] 
    [-r smoothColor]
    
    オプション 修正される問題

    -h

    ヘルプ ファイルを表示する。

    -l <float>

    ブラーの長さ。0 より大きい値を指定する。既定値は 1 です。

    -s <float>

    ブラーの鮮明さ。0 より大きい値を指定する。既定値は 1 です。

    -m <int>

    スムーズ値。0 以上の値を指定する。既定値は 2 です。

    -r <boolean>

    カラーをスムーズにするか(1)しないか(0)。既定の設定は 0 です。

    -n

    アニメーションの開始フレーム、終了フレーム、ステップ

    -c<string>

    イメージ ファイルの名前(picNoBlur.iff など)

    -v<string>

    モーション ベクトルを含むファイル名(-f と同時使用は不可)

    -f <string>

    イメージおよびベクトルを含むファイル名(-v と同時使用は不可)

    -p<int>

    フレーム パディング(フレーム番号拡張子の桁数)。既定の設定は none です。

    -o memLimit

    最大メモリ許容使用量(MB 単位)

    注:

    -c および -v オプションを使用する場合、イメージ ファイルのサイズは同一でなければなりません。サイズが同一でなければ、予期せぬ結果が生じることがあります。

blur2d -f sphere.iff

ブラーを施したイメージは、sphere_blur.iff という名前で保存されます。

blur2d -l 4 -f sphere.iff

イメージは、長さ 4 でブラーが施され、sphere_blur.iff という名前で保存されます。

blur2d -n 1 10 1 -f sphere.iff

入力イメージ シーケンスは sphere.iff.1 ... sphere.iff.10 で、出力シーケンスは sphere_blur.iff.1 ... sphere_blur.iff.10 です。

アニメーション シーケンスにブラーを施すには、シーケンス ファイルの名前が name.ext.#name.# である必要があります。

name.ext.# シーケンスにブラーを施すコマンドは以下のとおりです:

blur2d -n start end by -f name.ext

name.# シーケンスにブラーを施すコマンドは以下のとおりです:

次の例では、1 つのイメージのモーション パスを使って、別のイメージにそれを適用しています。これは非常に大きいファイルをレンダリングするときに、モーション ブラーのレンダリングを回避して高速化したい場合に便利な機能です。この例では、同じ解像度でモーション ベクトルをオンにして高速レンダー(ライトまたはテクスチャなし、低アンチエイリアシング)を行い、これを使用して非常に大きいレンダーにブラーを適用します。

注:

アンチエイリアシングの精度を低くすると、ブラーの精度が落ちることがあります。

blur2d -n 1 500 1 -l 2 -f ImageBeautry -v imageVector 

imageBeauty は高精度のレンダーで、imageVector はモーション ベクトルを使用した低精度のレンダーです。

blur2d -n start end by -f name