トポロジが異なる(つまり、各メッシュ上の頂点の数、配置、および接続性が同じでない)メッシュ間で UV、頂点カラー(CPV)、および頂点位置情報を転送するには、アトリビュートの転送(Transfer Attributes)機能を使用します。
アトリビュートの転送(Transfer Attributes)は、空間的な比較に基づき、ソース メッシュ上の頂点情報をサンプリングし、指定されたターゲット メッシュにその情報を転送することによって、頂点データを転送します。その結果、ターゲット メッシュが修正されます。
アトリビュートの転送(Transfer Attributes)を使用した頂点アトリビュートの転送は、次の場合に便利です。
- あるサーフェス メッシュから既存の UV を持たない別のメッシュに、複数の UV セットを含め、完全な UV レイアウトを転送する場合。
- 高解像度モデルから低解像度モデルに UV レイアウトを転送する場合。
- 高解像度モデルから低解像度モデルに、複数のカラー セットを含め、頂点カラー(CPV)データを転送する場合。
- 低解像度サーフェス メッシュ上の頂点位置を高解像度サーフェス メッシュ上の頂点位置に一致するように修正する場合。
- サーフェス メッシュの片方の半分からもう片方の半分に頂点情報をミラーする場合。たとえば、メッシュの片方の半分のアトリビュート情報をサンプリングし、そのデータをもう片方の半分に転送すると、1 つのメッシュ上で UV、頂点、およびカラー情報を対称にすることができます。
注:
アトリビュートの転送(Transfer Attributes)機能は、必要に応じて、UV セット、CPV カラー セット、および頂点位置データを個別に、またはすべて一度に転送するように設定することができます。
ソース メッシュとターゲット メッシュとではトポロジが大きく異なることがありますが、既定の転送設定では、行われるサンプリングと転送プロセスの性質上、各オブジェクトが空間的に同じ位置に配置されていることが必要です。
アトリビュートの転送(Transfer Attributes)を使用して、UV シェルが UV テクスチャ エディタ(UV Texture Editor)で表示されるときのように、UV シェルの方向を反転することもできます。これにより、UV レイアウトとテクスチャリング ワークフローが簡略化されます。
個別のメッシュ間でアトリビュートを転送するには
- シーン ビューで、アトリビュートを転送するのに必要な位置と方向になるように、ソース メッシュとターゲット メッシュを移動します。ソース メッシュ、次にターゲット メッシュという順序で選択されていることを確認します。
注: 選択順序は重要です。選択した最後のオブジェクトが常に転送操作のターゲットと見なされます。
ソース メッシュはオブジェクト モードで選択する必要があるので、ターゲット メッシュは、オブジェクト モードで選択するか、あるいはターゲット メッシュ上の修正領域にある個々の頂点を選択することによって選択することもできます。
シーン ビューでソース メッシュまたはターゲット メッシュを選択するのが難しい場合は、メッシュの表示をワイヤフレーム モードに変更するか、アウトライナ(Outliner) ()を使用してメッシュを選択します。
- を選択します。アトリビュートの転送オプション(Transfer Attributes Options)ウィンドウで、次のように転送するアトリビュート(Attributes to Transfer)を指定します。
- ソース メッシュ上の頂点の位置を転送して、それに一致するようにターゲット メッシュ上の頂点を修正するには、頂点の位置(Vertex position)をオン(On)に設定します。既定の設定はオフ(Off)です。
- ソース メッシュからすべての UV をサンプリングしてターゲット メッシュに転送する場合は、UV セット(UV sets)をすべて(All)に設定します。複数の UV セットが存在するときは、すべて(All)設定を使用することでそれらの UV セットが確実にサンプリングされ、ターゲット メッシュに転送されます。ソース メッシュに複数の UV セットがある場合に現在の(Current)オプションを選択すると、現在アクティブな UV セットを選択的に転送することができます。既定の設定はすべて(All)です。
- ソース メッシュのすべての CPV データをサンプリングし、ターゲット メッシュに転送するには、カラー セット(Color sets)をすべて(All)に設定します。複数のカラー セットが存在するときは、すべて(All)設定を使用することで、それらのカラー セットが確実にサンプリングされ、ターゲット メッシュに転送されます。ソース メッシュに複数の CPV セットがある場合に現在の(Current)設定を選択すると、現在アクティブなカラー セットを選択的に転送することができます。既定の設定はすべて(All)です。
- サンプリングが実行される方法を指定します。これには、サンプリング空間(Sample space)設定を次のように設定します。
- 残りのオプションを、その他の特定要件に基づいて設定します。
- 定義した軸(X、Y、Z )をはさんでアトリビュートを転送するには、ミラーリング(Mirroring)オプションを設定します。ミラー境界に沿って頂点を選択していることを確認します。ソースのサンプリングとターゲットの転送が同じメッシュ上で発生するときは、ミラーリング軸を設定する必要があります。既定の設定はオフ(Off)です。
- UV をサンプリングし、転送された UV シェルを UV テクスチャ エディタの表示で U 軸または V 軸に沿って反転させるには、UV の反転(Flip UVs)オプションを設定します。これは、同じサーフェス メッシュ上で UV をミラーする場合に便利です。既定の設定はオフ(Off)です。
- CPV データをターゲット メッシュに転送するときに、ソース メッシュのハード カラー エッジを維持するには、カラー境界(Color borders)を保持(Preserve)に設定します。これを設定しない場合、サーフェス トポロジが大きく異なるときは、カラー境界(Color borders)オプションを無視(Ignore)に設定することができます。既定の設定は保持(Preserve)です。
- アトリビュートを転送してオプション ウィンドウを閉じるには転送(Transfer)を、アトリビュートを転送してその後もウィンドウを維持するには適用(Apply)をクリックします。
同じサーフェス メッシュ上の頂点アトリビュートをミラーするには
- シーン ビューで、アトリビュートの転送(Transfer Attribute)機能によって修正させる、サーフェス メッシュ上のコンポーネント(フェース、頂点、またはエッジ)を選択します。
アトリビュートの転送(Transfer Attributes)機能は、指定されたミラーリング軸を中心にサーフェスをサンプリングし、選択されたコンポーネントに新しい値を割り当てます。選択されていないコンポーネントはすべてオリジナルのアトリビュート値を維持します。
- を選択します。
- 使用しているワークフローに応じて、アトリビュートの転送(Transfer Attributes)オプションを次のように設定します。
- 転送するアトリビュート(頂点の位置(Vertex Position)、UV セット(UV Sets)、カラー セット(Color Sets))を指定します。
- アトリビュートをミラーさせる軸を指定します。たとえば、選択した内容に基づいてアトリビュートを X 軸に沿ってミラーする場合、ミラーリング(Mirroring)の軸を X に設定します。
- アトリビュートを転送してオプション ウィンドウを閉じるには転送(Transfer)をクリックし、アトリビュートを転送してウィンドウを開いたままするには適用(Apply)をクリックします。