流体コンテナのプロパティ(Container Properties)

このセクションのアトリビュートは、流体コンテナの基本特性を定義します。

ボクセルを正方形に維持(Keep Voxels Square)

ボクセルを正方形に維持(Keep Voxels Square)をオンにすると、コンテナのオリジナルの解像度がコンテナの解像度(Resolution)サイズ(Size)の値に基づいて設定されるため、流体のローカル空間でボクセルが正方形に保たれます。ボクセルを正方形に維持(Keep Voxels Square)をオンにすると、ベース解像度(Base Resolution)アトリビュートを使用して流体の X、Y、Z の解像度を同時に調整できます。

正方形ボクセルを使用すると、流体オブジェクトのシミュレーション スピードが上がり、レンダリング結果も改善されます。

流体のサイズやオフセットを変更するのではなく、流体をトランスフォームする場合でも、ボクセルを正方形に維持(Keep Voxels Square)を使用しながら、非比例的に最終的な配置を行うことができます。流体の Transform ノードのスケール(Scale)の X、Y、Z の値が比例していない場合、コンテナのボクセルが正方形に保たれるのは流体のローカル空間のみで、ワールド空間では正方形に保たれません。詳細については、流体の解像度を変更するを参照してください。

サイズ自動変更(Auto Resize)がオンの場合、ボクセルを正方形に維持(Keep Voxels Square)は既定でオンになります。旧バージョンの Maya の流体エフェクトを開く場合は、ボクセルを正方形に維持(Keep Voxels Square)はオフになります。

ベース解像度(Base Resolution)

ボクセルを正方形に維持(Keep Voxels Square)がオンの場合、ベース解像度(Base Resolution)を設定すると、流体コンテナの X、Y、Z の解像度(Resolution)の値も同時に設定されます。ベース解像度(Base Resolution)は、流体の最大軸のコンテナの解像度を定義します。小さい方の軸の解像度は低減されるため、正方形ボクセルが維持されます。流体のサイズ(Size)の値を変更する場合、個々の軸方向にサイズを設定するまで、流体のサイズは非比例的な状態です。これは、サイズ(Size)を設定するにつれて、個々の解像度(Resolution)の値も影響を受けるので、これらを必要な値にリセットする必要があるということも意味します。詳細については、流体の解像度を変更するを参照してください。

解像度(Resolution)

流体コンテナの解像度をボクセル単位で設定します。

3D 流体の既定の解像度は 10 10 10 です。

2D 流体の既定の解像度は 40 40 です。

解像度を高くするとディテールはより詳細になりますが、シミュレーション時間とレンダリング時間が長くなります。

ヒント: グリッドとして設定されている流体プロパティがない場合でも、解像度を上げるとレンダーされた流体の質が向上します。
サイズ(Size)

流体コンテナのサイズをセンチメートル単位で設定します。

ヒント: プロパティ値の指定にグリッドを使用しない(すべてのグラディエント形式の値を使用する)場合でも、サイズはグリッドの解像度に比例させてください。たとえば、サイズが 10.0 5.0 2.0 の場合、有効な解像度は 40 20 8 になります。サイズと解像度が同じ比率でないと、1 つの軸に比べ、もう一方の軸が高く見えます。

深度(Z サイズ)が 0 の 2D 流体は、ボリュームとして適切にレンダーされません。

境界線 X (Boundary X)境界線 Y (Boundary Y)境界線 Z (Boundary Z)

境界線アトリビュートは、ソルバが流体コンテナの境界にあるプロパティ値を処理する方法を制御します。

各境界を以下のいずれかに設定してください。

なし(None)

流体コンテナのすべての境界を開いて、流体を境界が存在しないかのように動作させます。

両サイド(Both Sides)

流体コンテナの両方の境界を閉じて、壁のように機能させます。

-X サイド(-X Side)-Y サイド(-Y Side)-Z サイド(-Z Side)

-X、-Y、または、-Z 境界をそれぞれ閉じて、壁のように機能させます。

X サイド(X Side)Y サイド(Y Side)Z サイド(Z Side)

X、Y、または、Z 境界をそれぞれ閉じて、壁のように機能させます。

ラッピング(Wrapping)

流体コンテナの一方の端から流れ出した流体が、反対側の端に流れ込むように動作させます。これは、風に流れるフォグを作成するときに、流体が流れ込む領域に密度(Density)を絶えず補充し続けなくてもいいようにする場合などに便利です。

注:

境界がなければ、実際には流体はコンテナから出ません。出て行くように見えるだけです。また、流体はコンテナ内にしか存在できません。

高さフィールドの使用(Use Height Field)

(2D コンテナ専用)。2D を平らなプレーンではなく高さフィールドとして描画する場合には、このオプションをオンにします。これは、カプチーノの泡やボートの航跡のようなエフェクトを作成するのに便利です。

このオプションは、サーフェス シェード レンダーだけでなく、通常のボリューム レンダーにも影響します (2D 流体は実際は 3D 流体であることを覚えておいてください。ダイナミック グリッドやテクスチャは 2D で定義され、3D ボリュームに投影されます)。

高さフィールドの使用(Use Height Field)がオンの場合、不透明度(Opacity)が解釈し直され、均一な不透明度の高さを示します。このオフセットは Z 軸では、流体からのオフセットです。不透明度(Opacity)の値が 0.0 の場合、高さは 0 となり、不透明度の値が 1 の場合、流体は Z 境界の上限にまで達します。2D 流体の Z サイズは、サイズ(Size)アトリビュートによって定義されます。

高さフィールドの使用(Use Height Field)がオンになっていると、2D 流体のサーフェス レンダー(Surface Render)の再生スピードがはるかに速くなります。