煙エフェクトは、ワークスペース内の 1 つの位置、または選択したパーティクル オブジェクトまたはジオメトリ オブジェクトから煙を放出します。煙エフェクトは、Maya に付属している一連の煙のイメージ(スプライト)を使用します。また、自分で用意したイメージを使用することもできます。煙は、ハードウェア レンダーしなければなりません。
煙エフェクトの使用準備
煙エフェクトを使用する場合は、次の事項に注意してください。
- 煙エフェクトは、1 アクションにつき 1 つのオブジェクトが作成の対象となります。
NURBS サーフェスのグループに煙エフェクトを適用する場合は、個々のサーフェスをポリゴンに変換してからサーフェスを結合します。ポリゴン(Polygons)メニュー セットから修正 > 変換 > NURBS をポリゴンに(Modify > Convert > NURBS to Polygons)を選択し、メッシュ > 結合(Mesh > Combine)を選択します。
ポリゴン サーフェスのグループに煙を適用する場合は、メッシュ > 結合(Mesh > Combine)を選択してサーフェスを結合します。
- NURBS またはポリゴン オブジェクトから放出を行う場合、オブジェクトのサイズおよびシェイプが煙の画質に影響します。適切に煙を生成するには、十分な大きさのオブジェクトを使用する必要があります。カーブから煙を放出する場合は、方向が急に変化するカーブを使用しないようにしてください。
- 同じジオメトリに煙エフェクトを繰り返し使用すると便利なことがよくあります。オプション設定を変えた複数の火エフェクトを使用することで、単独の火エフェクトでは不可能な、複雑な表現を作成することができます。たとえば、異なる放出レートおよび異なるスプライト シーケンスの 2 つのエミッタを使用することで、火から出る煙と蒸気の組み合わせを作成することができます。
- ワークスペースのあちこちに煙が移動する動作をアニメートしたい場合は、パーティクル オブジェクトに煙エフェクトを使用することができます。パーティクル オブジェクトに対してパーティクル単位のエクスプレッションを使用すると、煙のモーションをより柔軟に変化させることができます。
- ジオメトリ全体からではなく、オブジェクトの一部から煙を放出しなければならないこともあります。場合によっては、煙を配置したい部分にジオメトリが配置されていないこともあります。通常、このような場合は、その領域に配置した非可視のジオメトリ オブジェクトから放出を行います。
たとえば、空洞になっている排気管の端部から出る煙を表現したいとします。しかし煙を出したい排気管のその場所にはオブジェクトがありません。このような場合は、排気管に合ったサイズおよびシェイプの円盤を作成して排気管の中に配置し、その円盤にエミッタを適用します。次に、ディスプレイ > 非表示 > 選択項目の非表示(Display > Hide > Hide Selection)を選択して、円盤を非可視にします。
- たとえば、VizPaint や StudioPaint のようなペイント ソフトウェアを使用して自分で煙のイメージを作成する場合は、イメージを作成する時にアルファ チャネル(透過データ)を必ず保存してください。
煙エフェクトを使用するには
- 現在のプロジェクトのフォルダ /sourceimages にイメージを置きます。
- 次のいずれかを実行します。
- 煙を放出させたいオブジェクト、CV、エディット ポイント、頂点、またはパーティクルを選択します。
- ポジショナル エミッタを作成する場合は、すべてのオブジェクトを選択解除します。
- > を選択します。
- 煙エフェクトの作成オプション(Create Smoke Effect Options)ウィンドウでアトリビュートを設定し(下記の「煙エフェクトのアトリビュートを編集する」を参照)、作成(Create)をクリックします。
煙エフェクトにより、エミッタ、パーティクル オブジェクト、エクスプレッション、乱気流フィールド、および煙の作成に必要ないくつかのフィールドが作成されます。
- アニメーションを再生します。
放出されたパーティクルはスプライト レンダー タイプとして扱われるため、ワークスペースでは正方形として表示されます。
シェーディング > すべてをスムーズ シェード(Shading > Smooth Shade All)をオンにした例を次に示します。
- シーンをハードウェア レンダーして煙を確認します。
詳細については、『レンダリング』マニュアルを参照してください。
煙エフェクトのアトリビュートを編集する
以降のトピックでは、煙エフェクトを調整するためのアトリビュートを説明します。煙エフェクトは、放出されたパーティクル オブジェクトにいくつかのカスタム アトリビュートを作成します。カスタム アトリビュートは、フィールドおよびエミッタ アトリビュートの組み合わせを制御して、煙の調整に必要な設定を容易にします。
煙エフェクトの作成オプション(Create Smoke Effect Options)ウィンドウに表示されるアトリビュート
次のアトリビュートは、 > を選択すると、煙エフェクトの作成オプション(Create Smoke Effect Options)ウィンドウに表示されます。オプション ウィンドウで加えた変更は、その変更後に作成された煙に対してだけ適用されます。
煙エフェクトを使用した後でも、このほとんどのアトリビュートを編集することができます。アトリビュートを編集する場合は、放出されたパーティクル オブジェクトを選択してから、アトリビュート エディタ(Attribute Editor)の追加のアトリビュート(Extra Attributes)セクションを開きます。
その他のヒント
次の作業を行って、煙の外観を調整することができます。
- パーティクル オブジェクトのスケール(Scale)と回転(Rotate)の値を変更することにより、煙の大きさと方向を変更します。
- スケール Y (Scale Y)の値の変更にキーを設定して、パーティクルの動きが速くなったり遅くなったり見えるようにします。
- スプライト(Sprites)のアトリビュートを編集します。「nParticle のスプライトを使用する」を参照してください。
- 煙エフェクトによって作成されたエクスプレッションを編集します。煙エフェクトによって作成されるエクスプレッションを調べるには、シーンにオブジェクトを 1 つだけ作成してそれに煙エフェクトを適用します。エクスプレッション エディタ(Expression Editor)を使用して、何が追加されたかを調べてください。
- ダイナミック リレーションシップ エディタ(Dynamics Relationship Editor)を使用して接続を解除することにより、乱気流(Turbulence)フィールドをオフに設定することができます。
- エミッタをアニメートしてシーン内で煙を動かします。