回転プレーン IK ソルバ

回転プレーンは、同じプレーンで静止させたいジョイント チェーン(腕や脚など)のポーズ設定に適しています。たとえば、回転プレーン IK ハンドルが駆動する腕の肩、肘、手首の関節は、肘が回転する同じプレーン内にとどまります。プレーン自体は、極ベクトルによって肩の関節で回転します。

回転プレーン IK ハンドルは、回転プレーン ソルバを使用して、IK チェーン内の全ジョイントの回転を計算しますが、ジョイント チェーンの全体の方向は計算しません。代わりに、IK 回転プレーン ハンドルは、IK ソルバによって計算された方向を使用せずに、極ベクトルとツイスト円形を使用してジョイント チェーン全体の方向を直接制御します。シングル チェーン ソルバと回転プレーン ソルバの違いはこの点です。トピック「IK ソルバ」の「シングル チェーン IK ハンドルと回転プレーン IK ハンドルの違い」も参照してください。

以下の極ベクトル(Pole vector)およびツイスト円形(Twist disc)の説明も参照してください。

回転プレーン IK ハンドルのコンポーネント

ツイスト円形

ツイスト円形は、ジョイント チェーンをツイストまたは回転するために使用するマニピュレータです。ツイスト円形は、IK チェーンの終了ジョイントにあります。

極ベクトルの移動によって、IK チェーンが間違った方向を示したままになる場合があります。極ベクトルの移動後、反転しないようにするために、ツイスト円形を使用して、プレーンの方向を変更することができます。

ジョイント チェーン プレーン

ジョイント チェーンの全ジョイントを含み、軸を使用してポーズを設定するプレーンがジョイント プレーンです。ジョイント チェーン プレーンは、ハンドル ベクトルの周りで回転します。極ベクトルを操作する場合は、ハンドル ベクトルの周りでジョイント チェーン プレーンを回転させます。

リファレンス プレーン

ジョイント チェーン プレーンを使用してジョイント チェーンの回転とツイストを行う場合は、ツイストの度合いを測定できるように、プレーンを別の特定なプレーンを基準にして回転させる必要があります。ジョイント チェーン プレーンを回転するときの相対的な基準となるプレーンをリファレンス プレーンと呼びます。

極ベクトル

極ベクトルは、IK チェーンの方向を変更することができるマニピュレータです。また、極ベクトルを使用して、反転を制御することができます。

極ベクトルを移動するとリファレンス プレーンの方向が変更されるので、極ベクトルを移 動してジョイント チェーンの方向を直接変更することもできます。ツイスト円形を操作するだけで、ジョイント チェーンの方向を変更することができます。これは、ジョイント チェーンの向き具合、つまりツイストがリファレンス プレーンとジョイント チェーン プレーンの方位差として定義されているからです。

重要: IK ハンドルの配置時に、ハンドル ベクトルと極ベクトルが交差するか、全く正反対の方向を示すと、ジョイント チェーンが突然反転することがあります。ハンドル ベクトルと交差しないように、または反対方向を向かないように極ベクトルを移動すると、この反転を防止することができます。

回転円形

回転円形は、ツイスト円形によって IK チェーンが回転した度合いを示すインジケータです。回転円形は、IK チェーンの開始ジョイントにあります。

リファレンス プレーン インジケータ

リファレンス プレーン インジケータは、極ベクトルの移動を反映して移動する回転円形上に緑色のドットとして表示されます。

ツイスト インジケータ

ツイスト インジケータは、回転円形上のリファレンス プレーン インジケータとジョイント チェーン プレーン インジケータ間に緑色の円弧として表されます。ツイスト インジケータは、ジョイント チェーンの方向をリファレンス プレーンを基準にした相対位置で表示します。

ジョイント チェーン プレーン インジケータ

ジョイント チェーン プレーン インジケータは、ジョイント チェーン プレーンの方向をリファレンス プレーンに対する相対位置で表示します。ジョイント チェーン プレーン インジケータは、回転円形上に表示されます。

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