流体コンテナ サイズの設定にサイズ自動変更(Auto Resize)を使用する場合、コンテナ境界線のサイズをどの程度変更するかをコントロールする方法があります。流体の境界線をコントロールすることにより、流体が過剰に拡大することや、サイズ変更の結果、シーンの特定のエリアに入ってしまったりすることを防止できます。流体エフェクトに応じて、次の方法のいずれかを使用して、サイズを自動変更される境界線をコントロールできます。
最大解像度(Max Resolution)アトリビュートを使用して、流体コンテナを拡大したときのサイズの上限となる最大ボクセル数を設定できます。サイズ変更された流体コンテナの最大ボクセル数は設定された最大解像度(Max Resolution)の 3 乗です。
たとえば、最大解像度(Max Resolution)が 10 に設定されている場合、流体の合計解像度は 10×10×10 を超えることはできません。つまり、解像度(Resolution)が 5×20×10 の 3D 流体を作成することはできますが、6×20×10 の 3D 流体は作成できません。同様に、解像度(Resolution)が 20×50 の 2D 流体は作成できますが、21×50 の 2D 流体は作成できません。
また、流体コンテナの側面のサイズも、最大解像度(Max Resolution)により決まります。コンテナの側面の最大サイズは 300 ボクセル、または最大解像度(Max Resolution)の 2 倍の値のうち大きいほうです。
詳細については、最大解像度(Max Resolution)を参照してください。
閉じた境界のサイズ変更(Resize Closed Boundaries)がオフの場合、コンテナのプロパティ(Container Properties)、境界線 X (Boundary X)、境界線 Y (Boundary Y)、および境界線 Z (Boundary Z)アトリビュートにより定義されたとおり、閉じられた境界線がすべて固定されます。つまり、閉じた境界のサイズ変更(Resize Closed Boundaries)がオフの場合、境界線 X、Y、Z アトリビュートを使用して、コンテナのサイズ変更の基準にする軸を指定します。既定では、これらのアトリビュートは両サイド(Both Sides)に設定されています。
閉じた境界のサイズ変更(Resize Closed Boundaries)がオンだったとしても境界線 X、Y、 Z のアトリビュートをなし(None)に設定すれば、閉じた設定にするよりも境界のサイズ変更が速く処理されます。
たとえば、X 軸と Z 軸沿いには変更せず Y 軸に沿ってのみ流体コンテナのサイズを変更する場合は、次の操作を行います。
詳細については、閉じた境界のサイズ変更(Resize Closed Boundaries)を参照してください。
ポリゴン立方体のようなポリゴン オブジェクトを作成し、流体の衝突オブジェクトとして使用することができます。流体にサイズ変更を停止させたい場所で流体密度が衝突するようにポリゴン オブジェクトを配置し、スケールします。流体をレンダーするときには、必ず、ポリゴン オブジェクトを非表示にしてください。
詳細については、流体をジオメトリと衝突させるを参照してください。
境界線サイズ自動変更の制御に衝突オブジェクトを使用すれば、オブジェクトの動きは流体の速度の値に影響しません。オブジェクトのモーションが流体を押すようにするには、オブジェクトのサーフェスからスピードを放出します。
オブジェクトからスピードを放出するには
流体コンテナをどのくらいサイズ変更できるかをコントロールするには、流体コントロールに低密度ボリューム エミッタを追加します。新しいボリューム エミッタの密度放出方法(Emission Method)を置き換え(Replace)に設定した場合、各フレームの内容のこの部分は、非常に低い密度で置き換えられます。置き換え後の密度がサイズ自動変更のしきい値(Auto Resize Threshold)の値よりも小さい場合、流体は、この領域に隣接する境界線上では拡大しません。
この方法には、低密度エミッタにより作成された境界線は開いていて、流体はこの境界線を通過してフローできるという利点があります。
低密度ボリューム エミッタを追加するには、次の操作を実行します。
密度/ボクセル/秒(Density/Voxel/Sec)には、小さな負の値を使用することもできます。
このシミュレーションを再生したとき、流体は 2 番目のエミッタが定義するボリュームには拡大しません。