熱可塑性樹脂ダイアログ ボックス: フィラー プロパティ タブ

このダイアログ ボックスは、選択した熱可塑性材料の特性を表示/編集するために使用します。

[熱可塑性樹脂]ダイアログ ボックスの[フィラー プロパティ]タブは、熱可塑性樹脂に添加されたフィラー材料の物理特性とフィラー材料の重量による比率を指定するために使用します。

注: フィラー比率は、体積ではなく、重量で表示されます。
フィラー データ フィラー データは、選択された材料に含まれる各フィラーの説明、重量で構成されています。複合材料の複数のフィラーを選択できます。また、すべてのフィラーは後続の解析で計算に入れられます。
密度(rho) フィラー(複合)材料の密度を g/m3 単位で指定します。
比熱(Cp) 材料の比熱(Cp)とは、単位質量の材料の温度を 1℃ 上げるために必要な熱量です。

材料の比熱(Cp)は、本質的に受け取った熱を材料が実際の温度上昇に変換する能力の指標です。比熱は、材料に圧力をかけない状態で、一定の温度範囲にわたって測定します。または、50℃ から材料の最大処理温度までの範囲での平均値をとります。

熱伝導率(k) 単位長当たり 1 度の温度差がある場合に伝導により移動する熱量です。

材料の熱伝導率(k)は、本質的に材料の熱放散率の指標です。加圧状態で一定の温度範囲にわたって測定します。または、材料の成形温度の範囲での平均値をとります。単位は W/m-C で、これは長さ 1 m、温度 1℃ 当たりの仕事率を指します。

機械的特性データ 横等方性弾性材料の特徴を示すには、5 つの独立した機械的定数が必要になります。
これらの入力は、マトリックス(ファイバーまたはフィラーが存在しない基本材料)の機械的特性を特定するために使用します。
  • 弾性率、第 1 主方向(E1)
  • 弾性率、第 2 主方向(E2)
  • ポアソン比(v12)
  • ポアソン比(v23)
  • せん断弾性率(G12)
熱膨張係数(CTE)データ これらの入力は、フィラー(ファイバー/フィラー)の熱膨張特性を指定するために使用されます。これらの熱膨張係数は、機械的特性データ モデルと組み合わせて、流動方向および流動に対して横方向の特性のばらつきを考慮します。
次は横等方性熱膨張係数です。
  • Alpha 1: 流動方向における熱膨張係数です。
  • Alpha 2: 横方向における熱膨張係数です。
引張強度データ この領域のボックスには、フィラー材料に関するデータが表示されます。
次のオプションを利用できます。
  • ファイバー/フィラーの主軸に平行: ファイバーまたはフィラーの主軸に沿った方向の引張強度。
  • ファイバー/フィラーの主軸に垂直: ファイバーまたはフィラーの主軸に垂直方向の引張強度。
アスペクト比(長さ/直径) 主軸または短軸に対する比率です。または、含有物の直径に対する実質的な長さです。
さまざまな強化の種類に対するアスペクト比の範囲を以下にまとめます。
アスペクト比 強化の種類
0< AR < 1 偏平型または円盤型(マイカ、フレークなど)
AR > 1 偏長型または円筒型(ファイバーなど)
AR = 1 球状または立方体のフィラー
フィラー長情報 フィラー材料の初期長と測定詳細を指定します。
次のようなパラメータがあります。
初期長
成形プロセス開始前のフィラーまたはファイバーの長さ
注: 一般的に、初期長が 1 mm を超える繊維を、長繊維とみなします。
測定方法
フィラーまたはファイバーの初期長の測定方法次のようなオプションがあります。
  • 指定なしこれは、フィラー長値が設定されていない場合に使用する既定の設定です。
  • 光学反射率計
  • デジタル
  • 他の方法
  • 補足この設定は、フィラー データが妥当な初期長値で補足されていることを示します。この値は材料固有の測定結果ではありません。
測定年
フィラー長を測定した年