この結果に関して
品質予測結果は、成形品のこの領域で品質の問題が発生する可能性があることを示しています。原因は、選択した箇所のフロー フロント温度が選択した材料に対して過度に低いことです。他の問題も発生する可能性があります。
成形品に黄色または赤色の品質予測結果がある場合は、その原因を確認してください。その原因が低い温度である場合は、次の推奨対処法のいくつかを試してください。
成形品の大部分が緑色で、いくつかの小さい黄色い領域がある場合は、問題ない可能性がありますが、他の結果の内容を慎重に確認して、発生原因と問題箇所を正確に把握する必要があります。
低温により発生する問題
成形品の薄肉領域でフロー フロント温度が過度に低いと、ためらいやショート ショットが発生する可能性があります。
ウェルド ラインがある領域で温度が過度に低い場合は、ウェルド ラインの劣化や強度低下の問題が発生する可能性があります。
対策
結果の改善には、次の方法を利用できます。
- 樹脂温度または金型温度を上げる。しかし、これにより材料が劣化、およびサイクル タイムが延長する可能性がある。温度は材料の推奨限界値を超えないようにしてください。
- 射出時間を短くする。しかし、これにより流動を制限するような形状のゲートでは、ゲートで過度のせん断が発生する可能性がある。過度のせん断は材料劣化や表面不良の原因になる。
- 肉厚を増加して、流動性を改善する。しかし、これにより設計で機能上の問題が発生する可能性がある。
- 薄肉リブでのためらいを防止するには、抜き勾配をわずかに小さくする。しかし、これにより設計で機能上の問題が発生する可能性がある。また、リブの勾配を低減した場合は、成形品の突出が困難になる可能性がある。
- ためらいの発生領域から離れた位置にゲートを移動する。しかし、これにより成形品の他の部分でためらいやその他の問題が発生する可能性がある。
- 現在の材料よりメルト フロー レートが高い(粘度が低い)材料を選択する。