反りやすい材料

反り

すべての樹脂は冷却時に収縮します。しかし、成形品の領域間で収縮度に差がある場合は、反りが発生する可能性があります。

成形品が反りやすい形状をしている場合は、結晶性材料を使用すると反りがさらに悪化します。

一部の材料は、他の材料と比べて元々高い収縮率を持っています。特に結晶性材料は、非晶性材料と比べて元々高い収縮率を持っています。

樹脂の結晶化度の詳細については、「材料の結晶化度」を参照してください。

対策

  1. 金型温度を下げる
    収縮と反りは、金型温度が高いほど促進されます。金型温度が高いと材料の冷却速度が遅くなるからです。この結果、成形品が固化するまでの時間が長くなり、結晶含有量が増大します。したがって、金型内の結晶性領域の比率を減らすには、金型温度を下げてください。
  2. 壁の肉厚を薄くする
    収縮率は、壁の肉厚が厚いほど高くなります。この関係は、金型温度の場合とよく似ています。壁の肉厚が厚くなるほど、その部分の冷却と固化にかかる時間が長くなります。冷却速度が遅いほど、その領域の結晶含有量が増大し、収縮と反りが促進されます。したがって、金型内の結晶性領域の比率を減らすには、壁の肉厚を薄くしてください。
  3. 材料を変更する
    [解析ウィザード][材料の選択]ページで、特性は類似しているが結晶性でない材料を検索します。結晶性材料ファミリー をクリックしてリストを表示