メッシュ統計情報

メッシュ密度の外観検査で問題がないことを確認した後、[メッシュ統計情報]サマリーを使用して、メッシュ品質が許容可能であることを確認します。

メッシュ統計情報サマリーは複数のセクションに分かれており、メッシュのさまざまな特性の概要を容易に把握できます。確認する[要素タイプ]とレポートの[オプション]を指定します。選択したモデルのメッシュ タイプおよび要素タイプに応じて、表示されるセクションが異なります。

メッシュに問題がある場合は、[メッシュ診断]パネルおよび[メッシュ修復]パネル([メッシュ]タブ)にあるツールを使用して、不良の診断の詳細を表示して修正します。

エンティティ数

指定したタイプの要素数、これらの要素に関連する接続されたノード数、および接続リージョンに関するレポート。[接続リージョン]の値が 1 であるかを確認します。リージョンが複数存在する場合は、成形品またはランナー システムに接続していない部分があることを示す。

面積

モデルのすべての三角形要素の総表面積に関するレポート。

体積

指定したタイプのすべての要素で表現される総体積に関するレポート。

アスペクト比

メッシュ内のビーム要素または三角形要素の最小、最大、および平均アスペクト比に関するレポート。要素のアスペクト比とは、最長の辺(下図の a)とその辺に直角な方向の要素高さ(下図の b) との比を示す。

理想的なアスペクト比は、次の値より低い値となる。
対象 最大アスペクト比
Midplane/Dual Domain 6:1
Midplane/Dual Domain: 重要でない領域 20:1
四面体要素 50:1
3D に変換する前の Dual Domain メッシュ 20:1
冷却解析および反り解析 6:1

アスペクト比が非常に高い三角形は避ける必要があります。特に、最長の辺が流動方向と同じ場合は注意してください。局部の解析結果に影響が生じる可能性があります。このレポートは、アスペクト比が高い要素が少なくとも 1 つあることを示しています。これについては後で確認します。

エッジ詳細

フリー エッジ、マニホールド エッジおよび非マニホールド エッジの数に関するレポート。これらの統計情報の解釈は、メッシュ タイプに応じて異なります。
  • フリー エッジとは、別のサーフェスに接続していないエッジ。Dual Domain メッシュまたは 3D メッシュにはフリー エッジはあってはならないが、Midplane メッシュにフリー エッジがあるのは普通。
  • マニホールド エッジとは、2 つの要素が取り付けられたメッシュ エッジ。Dual Domain メッシュでは、このエッジ タイプのみが使用可能。
  • 非マニホールド エッジとは、3 つ以上の要素が接続したメッシュ エッジ。Dual Domain メッシュの場合、この値をゼロにする必要がある。

方向詳細

方向が適切ではない要素の数に関するレポート。[方向設定されていない要素]の値はゼロにする必要があります。方向設定はメッシュのエラーではありませんが、プログラムのデータ処理に必要であり、「メッシュ編集」チュートリアルで説明されています。

交差詳細

要素交差、完全にオーバーラップする要素、および複製ビームの数に関するレポート。すべての値をゼロにする必要がある。

一致パーセンテージ(Dual Domain メッシュのみ)

Dual Domain メッシュの反対側のサーフェスのメッシュの一致パーセンテージおよび相互一致パーセンテージに関するレポート。理想的には、メッシュの一致値は 85% 以上である必要があります。これは一方の面にある要素と反対側の面にある要素の一致度を表す指標で、成形品肉厚の判断や繊維配向を適切に予測するために非常に重要となる。

四面体アスペクト比(3D メッシュのみ)

メッシュ内で検出された四面体要素の最小、最大、平均アスペクト比、および最大二面角に関するレポート。