引張弾性率結果は、1 単位の移動を発生させるために必要な応力を示します。
繊維充填材料を使用した Midplane または Dual Domain 流動(充填+保圧)解析では、繊維配向テンソルの 3 つの主方向における引張弾性率が計算されます。次の 2 種類の結果が生成されます。
繊維充填コンポジットの熱機械的特性計算は、繊維充填材料の特性は 3 つの直交主方向で異なるという直交異方性仮定に基づいています。この仮定の下に、9 つの独立した機械的定数と 3 つの独立した熱膨張係数があります。Midplane または Dual Domain 解析を行うモデルで必要な機械的定数は、反りのシェル構造解析の単純応力仮定に基づき、4 つのみ(第 1/第 2 主方向の引張弾性率、ポアソン率 v12、せん断弾性率 G12)で、これらの 4 つの定数のみが(平均)結果に使用されます。
それぞれの異なる主方向の結果を比較します。非充填材料では、流動方向に対して垂直な方向(第 2 主方向)よりも、流動方向(第 1 主方向)でより強い力が必要となることが予想されます。第 1 主方向と第 2 主方向で分子が整列している場合、各主方向で引張弾性率は異なります。分子の整列がランダムの場合、各主方向の引張弾性率結果が均一となることが予想されます。
繊維充填材料では、第 1 主方向は繊維配向の第 1 主方向と一致し、繊維配向解析で決定されます。第 2 主方向は、第 1 主方向に対して垂直です。
引張弾性率は機械的特性値です。この機械的特性の分布が構造解析で使用され、応力解析においてその機械的強度評価が行われます。