せん断弾性率結果

せん断弾性率は、剛性率とも呼ばれ、接線応力によって発生する変化を表し、材料の"剛性"の指標となります。

メッシュ タイプ:
次を含む解析順序:

これらの結果を作成するには、[繊維配向解析(繊維充填材料の場合)]オプションを選択し、フィラーまたは繊維データがある材料を選択する必要があります。このオプションは、プロセス設定ウィザード[充填+保圧設定]ページにあります。

ヒント: これらの結果は既定では表示されません。これらの結果を表示するには、 ([結果]タブ > [プロット]パネル > [新規プロット])をクリックし、[利用可能な結果]リストからそれらを選択します。

せん断弾性率(平均)結果

せん断弾性率(平均)結果は、繊維配向方向と一致する XY 方向に加えたせん断歪を示します。

せん断弾性率(平均)結果は、肉厚に対するファイバー(FOT: fiber-over-thickness)の平均値です。各ラミネート上の各要素に対して計算され、次に各要素に対して、すべてのラミネート上で平均化されます。

せん断弾性率(G12)結果

せん断弾性率(G12)結果は、繊維配向方向と一致する XY 方向に加えたせん断歪を示します。この結果はラミネートに基づく値で、解析の継続中、モデルの各ラミネートの各要素に対して記録されます。そのため、モデル内のラミネートごとに異なる結果が生成されます。

せん断弾性率(G13)結果

せん断弾性率(G13)結果は、XZ 方向または繊維配向方向に垂直な方向に加えたせん断歪を示します。この結果はラミネートに基づく値で、解析の継続中、モデルの各ラミネートの各要素に対して記録されます。そのため、モデル内のラミネートごとに異なる結果が生成されます。

せん断弾性率(G23)結果

せん断弾性率(G23)結果は、YZ 方向または第 3 主方向に加えたせん断歪を示します。この結果はラミネートに基づく値で、解析の継続中、モデルの各ラミネートの各要素に対して記録されます。そのため、モデル内のラミネートごとに異なる結果が生成されます。

直交異方性仮定

繊維充填コンポジットの熱機械的特性計算は、繊維充填材料の特性は 3 つの直交主方向で異なるという直交異方性仮定に基づいています。この仮定の下に、9 つの独立した機械的定数と 3 つの独立した熱膨張係数があります。Midplane または Dual Domain 解析を行うモデルで必要な機械的定数は、反りのシェル構造解析の単純応力仮定に基づき、4 つのみ(第 1/第 2 主方向の引張弾性率、ポアソン率 v12、せん断弾性率 G12)で、これらの 4 つの定数のみが(平均)結果に使用されます。

[直交異方性セット]オプションが既定で設定され、結果が平均化されない限り、9 つの機械的定数(E1、E2、E3、v12、v23、v13、G12、G23、G13)と 3 つの CTE (第 1/第 2/第 3 方向における熱膨張係数)を同時に選択します。
注: [直交異方性セット]オプションにアクセスするには、[充填+保圧]を含む解析順序が選択されている必要があります。
  1. [プロセス設定] ([ホーム]タブ > [成形プロセス設定]パネル > [プロセス設定])をクリックします。
  2. [次へ] を必要に応じてクリックし、ウィザードの[充填+保圧設定]ページを開きます。
  3. [繊維配向解析(繊維充填材料の場合)]オプションを選択し、[ファイバー パラメータ]をクリックします。
  4. [コンポジット プロパティ計算オプション]をクリックし、[繊維充填プロパティ出力]ドロップダウン リストから、[直交異方性セット]を選択します。

この結果の使用法

せん断弾性率(平均)結果は、肉厚に対するファイバー(FOT: fiber-over-thickness)の平均値、つまり各要素の肉厚方向の平均値です。

その他のせん断弾性率結果はラミネートごとの結果であるため、各ラミネートのせん断弾性率は、既定のコンター プロットをアニメーション化することで確認できます。この場合、肉厚方向表示位置上に結果がアニメーション化されます。これらの結果を調べると、せん断弾性率分布の詳細が確認できます。

([結果]タブ > [プロパティ]パネル > [プロット プロパティ])をクリックすると、モデル上の単一ラミネートのコンター プロットを表示できます。[アニメーション]タブを選択し、[アニメーション結果の選択]ドロップダウン リストから[単一データセット]を選択します。

ヒント: ([結果]タブ > [プロット]パネル > [新規プロット])をクリックして、この結果を XY プロットまたはパス プロットとして作成すると、モデルの形状に関連した、または特定の要素のせん断弾性率を確認できます。

せん断弾性率は機械的特性値です。この機械的特性の分布が構造解析で使用され、応力解析においてその機械的強度評価が行われます。