プロジェクトを作成するにあたり、プロジェクトの地理的な位置を住所、一番近い大都市、または緯度と経度を使用して設定します。
この設定は、場所に固有の影を生成し、日照シミュレーションやウォークスルーなどの表示にその日影データが利用されます。
場所は気象情報の基準となり、気象情報はエネルギー解析中に使用されます。
設備システム設計者にとっては、気象情報は、プロジェクトの冷暖房要件に直接影響します。
- [管理]タブ
[プロジェクトの場所]パネル 
[場所]をクリックします。
- [位置の気象および外構]ダイアログで、[場所]タブをクリックします。
- [位置の設定の基準]で、次のいずれかを選択します。
- 既定の都市リスト: 大都市のリストを表示して、その中から場所を選択します。別のプロジェクトの場所を指定するまで、場所は[<既定値>]と設定されており、場所に指定されている大都市の緯度と経度に設定されます。インターネット接続は必要ありません。[既定の都市リスト]で都市を選択すると、『2007 ASHRAE Handbook』にリストされている最も近い気象ステーションからのデータが[気象]タブに設定されます。
注: [既定の都市リスト]オプションは、HVAC のサイズ設定に有効です。
- インターネット地図サービス: お使いのコンピュータがインターネットに接続されている場合、このオプションを選択すると、Bing™ 地図サービスの対話形式の地図が表示されます。別のプロジェクトの場所を指定するまで、場所は[<既定値>]と設定されており、場所に指定されている大都市の緯度と経度に設定されます。
Autodesk Subscription メンバーは、気象ステーションのリストにアクセスして、解析で使用するための気象データを選択することもできます。気象データは、全世界について 12 km 間隔で利用できます。ただし、United States 2004 データだけは 20 km 間隔です。毎年新しいデータが追加されます。
設備システム設計者: [気象]タブで[気象ステーションから HVAC 設計データを使用]オプションを選択している場合は、選択されている気象ステーションからのデータがフィールドに設定されます。
注: インターネット地図サービスが完全に機能するには、有効なインターネット接続が必要です。インターネット サービスが利用できない場合でも、この方法を使用してプロジェクトの場所を指定できます。ただし、このトピックで説明するように、場所に対応する緯度と経度は、インターネット接続が可能になるまで設定できません。
- 次のいずれかの方法を使用して、プロジェクトの場所を指定します。
- 既定の都市リスト:
- インターネット地図サービス: [計画地]では、プロジェクトの住所、市と県、または緯度と経度を入力し、[検索]をクリックします。緯度と経度の座標は、「<緯度>,<経度>」と入力します。このダイアログで[計画地]に入力した値は、プロジェクトのシートのタイトル ブロックに表示されるプロジェクトの住所には影響を与えません。
検索結果が表示されます。
- 必要に応じて、次の警告に対処します。詳細は、「[場所]ダイアログの問題のトラブルシューティング」を参照してください。
- 住所が見つかりません。 プロジェクトの住所を修正して[検索]をクリックするか、または新しく設けられた住所の場合は、近くの住所を入力して[検索]をクリックしてから、プロジェクトの場所の地図のピン
を適切な場所にドラッグします。
- 複数の結果が見つかりました。 プロジェクトの場所ツールチップに表示されているハイパーリンクが設定した場所の 1 つをクリックし、[検索]をクリックします。
- インターネットに接続していません。 インターネット接続を確認します。接続を使用できない場合は、[OK]をクリックして[場所]ダイアログを閉じ、プロジェクトの住所を保存します。入力したプロジェクトの住所と選択されているマップの場所が一致しないことがダイアログで通知された場合は、[続行]をクリックします。インターネットにまったくアクセスできない場合は、これ以上の手順は必要ありません。プロジェクトの住所はテキストとして保存されます。インターネットが一時的に利用できないだけの場合は、インターネット サービスが回復したら、[場所]ダイアログを再び開き、[検索]をクリックして、この手順を続行します。
- 次のツールを使用して、必要に応じてマップを調節します。
- 画面移動。 マップの上にカーソルを移動すると、カーソルが手の形に変わり、マップをクリックしドラッグしてビューを移動できます。
- ズーム。 拡大表示および縮小表示するには、ポインティング デバイスのスクロール ホイールを使用します。
- 必要に応じてマップのピンを調整します。
- プロジェクトの場所のマップ ピン。プロジェクトの場所のピン
を移動すると、[計画地]フィールドに検索可能な緯度/経度の値が表示されます。[検索]をクリックして住所を解決し、[計画地]フィールドに表示します。複数の結果が見つかった場合は、プロジェクトの場所ツールチップに表示されているハイパーリンクが設定された場所の 1 つをクリックします。
- 気象ステーションのマップ ピン。Autodesk Subscription メンバーの場合、マップにはプロジェクトの気象ステーション ピン
と代替気象ステーション ピン
が含まれます。これらの気象ステーション ピンは、指定されているプロジェクトの場所に最も近い 8 か所の気象ステーションを表します。同じ 8 か所の気象ステーションが、[気象ステーション]リストにも表示されます。既定値では、最も近い気象ステーションがプロジェクトの気象ステーションとして設定されます。カーソルを気象ステーション マップ ピンの上に移動すると、ステーション ID、入手可能な最新の気象データの年、緯度、経度、プロジェクトの場所からの距離、高度など、気象ステーションに関する情報がツールチップに表示されます。プロジェクトの気象ステーションを変更するには、代替気象ステーションのマップ ピンをクリックするか、または[気象ステーション]リストで別の気象ステーションを選択します。
- プロジェクトの場所が夏時間を使用する地域にあり、影を正しく調整したい場合は、[夏時間を使用]を選択します。
- 設備システム設計者: [気象]タブをクリックし、プロジェクトの場所の[冷房設計温度]、[暖房設計温度]、[空気清浄度]を確認します。
省略可能: プロジェクトの場所の[冷房設計温度]、[暖房設計温度]、[空気清浄度]を調整します。
- [既定の都市リスト]を使用してプロジェクトの場所を指定した場合は、既定では、気象は 2007 ASHRAE Handbook に記載されている最も近い気象ステーションによって決定されます。ただし、一部の遠隔地では、最も近い ASHRAE 気象ステーションまで何百マイルも離れている場合があります。遠隔地や独特の条件を持つ地域には、既定の気象設定が適切でない場合があります。このような場合は、[最も近い気象ステーションを使用する]をオフにして、必要に応じて既定値を上書きします。
- インターネットにアクセスできる Autodesk Subscription メンバーの場合、[気象]タブには、ASHRAE のデータではなく、選択されている気象ステーションのデータが設定されます。通常、選択されている気象ステーションの気象条件は、プロジェクトの場所の条件と同等です。ただし、プロジェクトの場所が固有の局地的条件を備えた地域にある場合は、既定値の気象設定では適切でない場合があります。このような場合は、[気象ステーションから HVAC 設計データを使用]をオフにして、必要に応じて既定値を上書きします。
値
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定義
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乾球 |
乾球温度は、一般に気温と呼ばれ、空気中に露出されていて、しかも直射日光や湿気からは保護された温度計によって測定された温度です。 |
湿球 |
湿球温度は、一定の気圧下において、空気が飽和状態になるまで、水の蒸発により冷やされた空気の温度です。湿球温度と乾球温度の差が小さいほど、相対湿度が大きくなります。 |
平均日較差 |
平均日較差は、1 日の最高温度と最低温度の差の平均です。 |
暖房設計温度 |
暖房設計温度は、標準的な気象の年の少なくとも 99% の時間で上回っていた戸外の乾球温度です。スペースに必要な快適レベルを検討した上で、そのレベルに応じて、割合(99%)を変更できます。 |
空気清浄度 |
『2007 ASHRAE Handbook - HVAC Applications』の「Section 33.4」によると、空気清浄度は次のように指定されます。 - 清浄度と乾燥度: 1.2 より大きい
- 平均: 1.0
- 不明瞭、湿度: 0.8 より小さい
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- [OK]をクリックします。