メッシュの細分化

モデルの特定の領域の精度が他の領域よりも低いと懸念される状況が多くあります。このような場合、解析結果の精度を確保するために、問題の領域のメッシュを細かくすることを考えるでしょう。しかし、モデル全体の表面メッシュを細かいメッシュ サイズで作成しても、解析結果の重要度が低い領域の細かいメッシュの解析に無駄な時間を費やすことになりかねません。

この問題は、細分化節点を使用することで解決できます。細分化節点は、作成するメッシュの精細度を高くする空間の領域または体積を指定します。ローカル メッシュの絶対サイズ、または分割係数(グローバル メッシュ サイズに対する相対的なサイズ)を指定して、メッシュの細分化を定義できます。FEA エディタ環境では、これらの細分化は次に示す方法を使用して追加できます。

表面全体を細分化する

注: CAD ソリッド モデルの場合にのみ適用できます。

    CAD モデルの表面全体に精細度の高いメッシュを指定するには、次の手順を実行します。

  1. [選択] [選択] [表面]をクリックし、同じ細分化パラメータを適用するのが適切な表面を 1 つまたは複数選択します。
  2. [メッシュ] [細分化] [選択に追加]をクリックするか、グラフィックス ウィンドウ内を右クリックして[追加] [表面の細分化]を選択します。表面の細分化のダイアログ ボックスが表示されます。
  3. 適切な細分化パラメータを指定します。
  4. [OK]をクリックして、定義を確定します。ブラウザの[メッシュ] [表面の細分化]ノードに新しいエントリが表示されます。
  5. メッシュを作成します。
注: ブラウザ内で[メッシュ]の下にリストされた表面の細分化を組み合わせることができます。または、1 つの表面の細分化グループを別のグループに移動できます。これを実行するには、1 つまたは複数の[部品 x]/[表面 y]サブ見出しを選択し、選択したサブ見出しを右クリックして、右クリック メニューから[移動]フライ アウト サブメニューを選択します。次に、選択した細分化を移動する先のグループを選択します。また、1 つの表面の細分化グループから項目をドラッグして、別のグループにドロップすることができます。右クリック メニューから使用できる、その他の一般的なコマンドには、[改名]、[問合せ]、[編集]、[切り取り]、[コピー]、[貼り付け]、および[削除]があります。

辺に沿った細分化

注: CAD ソリッド モデルの場合にのみ適用できます。

    CAD モデルの辺に沿って細かいメッシュを指定するには、次の手順を実行します。

  1. [選択] [選択] [辺]をクリックし、同じ細分化パラメータを適用するのが適切な辺を 1 つまたは複数選択します。
  2. [メッシュ] [細分化] [選択に追加]をクリックするか、グラフィックス ウィンドウ内を右クリックして[追加] [エッジの細分化]を選択します。[エッジの細分化]ダイアログ ボックスが表示されます。
  3. 適切な細分化パラメータを指定します。
  4. [OK]をクリックして、定義を確定します。ブラウザの[メッシュ] [エッジの細分化]ノードに新しいエントリが表示されます。
  5. メッシュを作成します。

空間内の点の周囲で細分化する

注: CAD ソリッド モデル メッシュ、表面メッシュ改良、および 2D メッシュ作成に適用できます。

細分化節点を使用して、各細分化節点の周囲にある球領域内のメッシュを細分化します。球の半径を指定します。異なるパーツの要素も含め、球内のすべての要素が細分化されます。

    点の周囲に精細度の高いメッシュを指定するには、次の手順を実行します。

  1. 細分化節点の位置を次のいずれかの方法で指定します。
    • メッシュがある場合は、[選択] [選択] [頂点]をクリックします。同じ細分化パラメータを適用するのが適切な頂点を 1 つまたは複数選択します。[メッシュ] [細分化] [選択に追加]をクリックするか、グラフィックス ウィンドウ内を右クリックして[追加] [細分化節点]を選択します。
    • 作図点に細分化を適用するには、[選択] [選択] [作図点]を選択します。同じ細分化パラメータを適用するのが適切な作図点を 1 つまたは複数選択します。[メッシュ] [細分化] [選択に追加]をクリックするか、グラフィックス ウィンドウ内を右クリックして[細分化節点追加]を選択します。
    • 穴の中心など、細分化節点の座標が分かっている場合は、現在なにも選択されていないグラフィックス ウィンドウ内を右クリックして[追加] [細分化節点]を選択します。表示されたダイアログ ボックス内で、細分化節点の X、Y、Z 座標を入力します。
    • 2D メッシュを作成する描画平面で作業している場合は、平面の適切な位置を右クリックして[追加] [細分化節点]をクリックします。
  2. 適切な細分化パラメータを指定します。
  3. [OK]をクリックして、定義を確定します。モデル上に黒のドットが表示されます。
    ヒント: 細分化節点または球状の細分化領域の表示/非表示を切り替えるには、次の 3 つのオプションがあります。細分化節点は黒色のドットとして表示されます。各細分化節点での細分化領域は透明なオレンジ色の球として表示されます。
    • モデル上の細分化節点(黒色のドット)の表示/非表示を切り替えるには、[メッシュ] [細分化] [表示設定]をクリックします。このコマンドは、細分化球の表示には影響しません。
    • [表示] [表示設定] [オブジェクト表示設定] [細分化節点]: モデル上の細分化節点(黒色のドット)の表示/非表示を切り替えます。
    • [表示] [表示設定] [オブジェクト表示設定] [細分化球]: モデル上の細分化領域(透明なオレンジ色の球)の表示/非表示を切り替えます。
  4. メッシュを作成します。

細分化を変更または削除する

既存の細分化節点のパラメータを変更するには、モデル上の細分化節点を選択し、右クリックして[編集]を選択します。適切な細分化のダイアログ ボックスが表示されます。表面またはエッジの細分化の場合は、ブラウザで適切な節点を右クリックして[編集]を選択します。複数の細分化を同時に編集することもできます。ただし、入力値が同じフィールドだけを変更できます。つまり、入力値が競合しているフィールドは変更できません。

ブラウザで細分化節点を変更するには、[メッシュ] [細分化] [節点を指定]をクリックします。適切なセルをダブルクリックしてパラメータを変更したり、行をハイライト表示し、[削除]をクリックして個別の細分化ポイントを削除したり、[クリア]をクリックして細分化ポイントをすべて削除することができます。

既存の細分化を削除するには、細分化を選択して右クリックし、[削除]を選択します。

細分化パラメータ

細分化のダイアログ ボックスでは、解析に適切な細分化パラメータを設定します。

採用する細分化方法に関係なく、指定したメッシュ サイズは近似値になります。細分化プロセスでは整数の数の要素が作成されるため、想定よりも要素の数が多くなったり少なくなる場合があります。要素の数の変化が最も一般的に発生するのは、狭い表面に対して分割係数の方法を実行する場合です。

自動リファインメントを使用する

このコマンドは、CAD ソリッド モデルの場合にのみ使用できます。

[メッシュ] [細分化] [自動]コマンドを選択すると、[細分化節点自動作成]ダイアログ ボックスが表示されます。このダイアログ ボックスでは、使用するリファインメントのレベルをスライダで指定できます。スライダを右に移動するほど、細分化節点の数が多くなります。[作成]ボタンをクリックすると、短いフィーチャの有無についてモデルが調査されます。短いフィーチャがある領域に細分化節点が自動的に追加されます。細分化節点の数を調整する場合は、スライダをドラッグして、[作成]を再びクリックします。モデルに適用した自動細分化節点はすべての細分化節点と同様に機能します。つまり、空間内の位置に存在し、一定の入力値が指定されています。(個別の点の入力値は、[メッシュ] [細分化] [節点を指定]を選択して変更できます)。

モデルに目的の細分化節点を配置したら、ダイアログ ボックスの[閉じる]ボタンをクリックし、メッシュを再作成します([メッシュ] [メッシュ] [3D メッシュを生成])。