結合要素

結合要素を使用すると、一定のメカニズムを簡単にモデル化できます。特に、既知の長さで結合するパーツのシミュレーションで役に立ちます。この場合の結合は、特定の長さに達した時点で剛性を導入することでモデル化されます。剛性は、ヤング率、結合領域、要素の長さを使用して計算します。要素が結合の長さよりも短い場合、剛性が発生しないことに注意してください。ヤング率は一定の高さである必要があります。結合長さに達したときに剛性が適度な量になることを確実にするためです。

結合要素のパラメータ

結合要素を使用する場合は、まず最初に要素で剛性が発生し始める長さを[要素定義]ダイアログの[結合長さ]フィールドで指定します。次に、要素の断面積を[断面積]フィールドで指定します。最後に、要素の係数を[結合剛性係数]フィールドで指定します。

結合要素の剛性は、結合剛性係数(E)と断面積(A)の積を結合長さ(L)で割ったものです。すなわち、剛性 = A*E/L となります。要素の初期力は、モデルに描画された長さが結合長さよりも短い場合は、0 です。または、描画長さが結合長さよりも長い場合は、(A*E/L)*(Ld-L)に等しくなります(Ld は描画の長さです)。結合要素では、伸張予荷重が発生します。

結合要素の使用の基本手順

  1. 単位系が定義されていることを確認します。
  2. モデルで非線形解析タイプを使用していることを確認します。
  3. 結合要素に設定するパーツの[要素タイプ]の見出しを右クリックします。
  4. [結合]コマンドを選択します。
  5. [要素定義]の見出しを右クリックします。
  6. [要素定義を編集]コマンドを選択します。
  7. 結合をシミュレートする結合要素の長さを[結合長さ]フィールドに入力します。
  8. 要素の断面積を[断面積]フィールドで指定します。これは必須情報で、その入力なしではモデルは実行されません。
  9. 適用する剛性を[結合剛性係数]フィールドで指定します。
  10. [OK]ボタンを押します。
ヒント: 静的解析を実行する際は、接触からの寄与に依存することなく安定性を考慮する必要が生じ得ることに留意してください。推奨内容については、「接触が含まれる解析の実行」ページを参照してください。