ライトユーティリティ

すべてのライトシェーダは、光源のカラーを決定する引数を取ります。ここでは、カラーを決定するために使用されるライトユーティリティについて説明します。これらのユーティリティは、他のライトシェーダのカラーパラメータにアタッチすることもできます。

CIE D の光

Comission Internationale de l'Eclairage (CIE) は、いくつかの光を標準化しています。D65 がもっとも広く知られていますが、CIE D 光にはさまざまな種類があります。65 という数字は、関連する 6,500 ケルビンという色温度を指しています。この光は、曇天の日光の色を表しています。この光は白のカラーを定義する目的で広く使用されており、実際の RGB 値は(1,1,1)です。D65 以外の CIE D 光は、関連するカラー温度が異なります。この実装では、4,000 ケルビンから 25,000 ケルビンまでの色温度がサポートされています。

mib_cie_d

color "mib_cie_d" (
    scalar          "temperature",
    scalar          "intensity")

temperature: CIE D 光に関連付けられいてるカラー温度をケルビン単位で指定します。使用可能な範囲は 4,000 ケルビンから 25,000 ケルビンまでで、既定値は 6,500 ケルビンです。
intensity: 戻されるカラーの強度(輝度)を決定します。既定では強度は 1 に設定されます。

黒体放射

照らされたすべての光を吸収する理想的なマテリアルは、一切のカラーを欠くために黒体と呼ばれます。しかし、どのようなマテリアルでも、十分に熱することによって電磁放射を行います。黒体の場合、この放射のスペクトラム分布はマテリアルの温度のみに依存し、それ以外のマテリアルプロパティには影響を受けません。そのような物体の温度には、特定のカラーが関連付けられています。温度が高くなると、このカラーは赤から白、さらに青へと変化していきます。放射の強度も温度によって増加しますが、ここではカラーは指定された強度に正規化され、温度による作用は考慮されません。

mib_blackbody

color "mib_blackbody" (
    scalar          "temperature",
    scalar          "intensity")

temperature: 黒体放射のスペクトラムの計算に使用される温度をケルビンで指定します。指定できる最低の温度はおよそ 1,000 ケルビンです。
intensity: シェーダは指定された温度に対応したカラーのみを計算し、関連付けられている強度は計算しません。その代わりに、この intensity パラメータ(既定値は 1)が使用されます。