カメラのマルチパス モーション ブラー パラメータ

カメラでモーション ブラー効果を生成できます。モーション ブラーはマルチパス効果です。カメラの[パラメータ](Parameters)ロールアウトでこれを有効にします。モーション ブラーでは、シーン内の動きに基づくレンダリングパスをオフセットすることによって、カメラのモーション ブラーをシミュレートします。

上: [モーション ブラー](Motion blur)が空飛ぶ竜の翼に適用される。

下: [レンダリング フレーム ウィンドウ](Rendered Frame Window)の連続するリフレッシュで、複数のパスが表示される。

モーション ブラーはビューポートでプレビューできます。

ワイヤフレーム ビューポートとシェーディングされたビューポートでのマルチパス モーション ブラーのプレビュー

重要: これは、既定値のスキャンライン レンダリングのための効果です。他のレンダラーには独自の被写界深度効果があります。
ヒント: 複数のカメラ パスによる可視効果を減らすには、アンチエイリアシング フィルタを[ブレンド](Blend)に設定し、[幅](Width)の値を 4.0 ~ 5.0 に、[ブレンド](Blend)値を 0.1 前後に設定します(アンチエイリアシング フィルタを選択し、[既定値のスキャンライン レンダリング](Default Scanline Renderer)ロールアウトで設定を調整します)。また、その効果の[通過のブレンド](Pass Blending)領域にある[ディザ強度](Dither Strength)の値を 0.2 前後まで減らします。
注: マルチパス モーション ブラー パラメータはアニメート可能です。

[サンプリング](Sampling)領域

マルチパスを表示
このチェック ボックスにチェックマークが付いている場合、レンダリングしたフレーム ウィンドウに複数のレンダリング パスが表示されます。チェックマークが付いていない場合、フレーム ウィンドウには最終結果だけが表示されます。このコントロールには、カメラ ビューポートでのモーション ブラーのプレビューに対する効果がありません。既定値ではチェックマークが付いています。
総マルチパス数
効果の生成に使用されるパスの数です。値を大きくすると、効果がより正確になりますが、レンダリング時間が長くなります。既定値は 12 です。
期間 (フレーム数)
モーション ブラー効果が適用されるアニメーションのフレーム数です。既定値は 1.0 です。
バイアス
現行フレームの前か後のフレームからブラーがより多く派生されるように、ブラーを変更します。範囲は 0.01 ~ 0.99、既定値は 0.5 です。

既定値の場合、現行フレームの前と後のフレームからブラーが等しく作成されます。つまり、ブラーされるオブジェクトは、ブラー領域の中央に表示されます。これが、実際のカメラ撮影に最も近い設定です。[バイアス](Bias)の値を上げると、モーションの方向を基準にして、ブラーされたオブジェクトの後ろにブラーが移動します。この値を下げると、ブラーされたオブジェクトの前にブラーが移動します。

値を極端にすると、ほとんどのブラーが、ブラーされたオブジェクトに非常に近付き、確認が困難になります。最適な結果を出すには、0.25 から 0.75 の範囲で[バイアス](Bias)の値を中間的にします。

[マルチパスのブレンド](Pass Blending)領域

ディザリングによって複数のモーション ブラー パスを組み合わせます。これはこの領域のパラメータでコントロールできます。

これらのコントロールは、モーション ブラー効果のレンダリングだけに適用され、ビューポートでのプレビューには適用されません。

重みを平均化
パスをランダムな重みと組み合わせて、ストリーキングなどの不具合が発生しないようにします。[重みを平均化](Normalize Weights)チェック ボックスにチェックマークが付いている場合、重みが平均化され、結果が滑らかになります。チェックマークが付いていない場合、この効果は少しシャープになりますが、通常は目が粗くなります。既定値ではチェックマークが付いています。
ディザ強度
レンダリング パスに適用するディザリングの量を制御します。この値を大きくすると、ディザリングの量が多くなり、(特に、オブジェクトのエッジ部分の)効果をより粗くすることができます。既定値は 0.4 です。
タイル サイズ
ディザリングに使用するパターンのサイズを設定します。この値の単位はパーセントで、最小値は 0、最大値は 100 です。既定値は 32 です。

[スキャンライン レンダリング パラメータ](Scanline Renderer Params)領域

これらのコントロールでは、マルチパス シーンをレンダリングするときに、アンチエイリアシングやアンチエイリアス フィルタを無効にすることができます。これらのレンダリング パスを無効にすると、レンダリング時間を短縮できます。

これらのコントロールは、モーション ブラー効果のレンダリングだけに適用され、ビューポートでのプレビューには適用されません。

フィルタリングを使用不能にする
このチェック ボックスにチェックマークが付いている場合、フィルタリング パスが使用不能になります。既定値ではチェックマークが付いていません。
アンチエイリアシングを使用不能にする
このチェック ボックスにチェックマークが付いている場合、アンチエイリアシングは無効になります。既定値ではチェックマークが付いていません。