最適化モディファイヤ

[最適化](Optimize)モディファイヤでは、オブジェクト内の面や頂点の数を減らすことができます。これによって、許容範囲内でジオメトリを簡略化し、レンダリングを高速化できます。[前/後](Before/After)読み出しでは、変更のたびに削減に関する正確なフィードバックが得られます。

最適化を行うと、モデルの外観を大きく変更することなく、多くの面があるスムーズなモデルを簡略化できる。

ヒント: 最適化は面と面の角度に基づいて判断するので、場合によっては、オブジェクト全体ではなく選択した面サブオブジェクトに適用すると、良い結果を得られます。ジオメトリ詳細を保存したい領域に最適化を適用することは避けてください。

最適化の実行

最初に[最適化](Optimize)を適用したときは、ビューポートには特に変化は起こりません。[面のしきい値](Face Threshold)設定を調整して、効果的に最適化します。[最後の最適化ステータス](Last Optimize Status)領域では、オブジェクトや面の最適化を確認できます。最適化パラメータを調整する間に、最適な結果を得られるまで、これらの値を確認してください。

詳細レベルの設定

[最適化](Optimize)では、2 つのレベルの最適化詳細を保持できます。面が少ない場合は、低い方の最適化レベルを設定すると、ビューポート作業を短時間で実行できます。また、レンダラーによる最終出力には、高い方の最適化レベルが適しています。ただし、どちらのレベルでもレンダリングできます。また、ビューポートで高い方のレベルを設定して、レンダリング後のイメージを確認することも可能です。

手順

手動で最適化するには:

  1. 2 つのビューポートを設定します。1 つはワイヤフレームで、もう 1 つはスムージング シェーディングです。
  2. オブジェクトを 選択して、[最適化](Optimize)モディファイヤを適用します。

    このモディファイヤの[パラメータ](Parameters)ロールアウトが表示されます。

  3. [手動更新](Manual Update)のチェックマークを消し、面のしきい値を調整します。ビューポートで結果を確認します。

    また、[手動更新](Manual Update)チェック ボックスのチェックマークを付けたままにして、[更新](Update)ボタンをクリックするといつでも[最適化](Optimize)の結果の確認を手動で選択できます。

  4. [パラメータ](Parameters)ロールアウト [最後の最適化ステータス](Last Optimize Status)領域では、頂点と面の[前/後](Before/After)の数が表示されます。
  5. [最適化](Optimize)領域でパラメータを変化させて、ジオメトリを削減してみます。

    2 つのビューポートの結果を[前/後](Before/After)の数と比較してください。

詳細レベルを設定するには:

  1. [パラメータ](Parameters)ロールアウト [詳細レベル](Level of Detail)領域で、[ビューポート L1](Viewports L1)を選択します。
  2. [最適化](Optimize)領域と[保持](Preserve)領域でパラメータを調整します。

    ビューポートとレンダラーの両方で、最適化の L1 レベルが設定されます。

  3. [ビューポート L2](Viewports L2)について、異なる最適化の内容で手順 1 と 2 を繰り返します。

詳細レベルを使用するには:

次のパラメータは、レベルごとに保存されます。面のしきい値、エッジのしきい値、バイアス、エッジの最長、マテリアルの境界、スムーズの境界。

インタフェース

[LOD]領域

[レンダラー](Renderer) - [L1]、[L2]
既定値のスキャンライン レンダリングの表示レベルを設定します。[ビューポート L1](Viewports L1)と[ビューポート L2](Viewports L2)は、設定した最適化レベルを変更するときに使用します。既定値は L1 です。
[ビューポート](Viewports) - [L1]、[L2]
ビューポートとレンダラー両方の最適化レベルを設定します。また、ビューポートの表示レベルも切り替わります。既定値は L1 です。

[最適化](Optimize)領域

最適化の度合いを調整します。

面のしきい値
集約する面を決めるためのしきい値角度を設定します。値を低く設定すると、最適化の度合が低くなりますが、元の形状との近似の度合は高くなります。この値を高く設定すると、最適化の度合が高くなりますが、面のレンダリングが単純化される傾向が高くなります(バイアス参照)。既定値は 4.0 です。
エッジのしきい値
開いたエッジ(1 つの面にだけバインドされているエッジ)に異なるしきい値角度を設定します。値を低く設定すれば、オープン エッジの状態が保たれます。同時に面のしきい値に高い値を設定すると、さらに最適化されます。既定値は 1.0 です。
バイアス
最適化で発生する不自然な三角形を削除します。この三角形は、レンダリング時にアーティファクトが発生する原因となります。値を上げるほど、不自然な三角形ができなくなります。既定値の 0.1 で効果は十分です。範囲は、0 から 1.0 です(0 でバイアスはオフ)。
[エッジの最長](Max Edge Len)
最適化でエッジを伸ばすことのできる最大の長さを指定します。[エッジの最長](Max Edge Len)に 0 を指定すると、このパラメータは何の影響も与えません。0 より大きい値によって、エッジの最大の長さを指定します。既定値は 0.0 です。

[バイアス](Bias)と同様に、最適化している間に、このコントロールによって長く不適当な面が作成されないようにします。

自動エッジ
最適化に応じてエッジのオン/オフを切り替えます。オープン エッジをオンにします。法線が面のしきい値以内の面の間のエッジをオフにします。しきい値を超えるエッジはオンになります。既定値ではチェックマークが付いていません。

[保持](Preserve)領域

マテリアルおよび滑らかさの境界間において、面レベルの明確な分割を保持します。

マテリアルの境界
マテリアルの境界を横切る面の集約を防ぎます。既定値ではチェックマークが付いていません。
スムーズの境界
オブジェクトを最適化し、スムージングを保持します。このチェック ボックスにチェックマークが付いている場合、少なくとも 1 つのスムージング グループを共有する面だけが集約されます。既定値ではチェックマークが付いていません。

[更新](Update)領域

更新
現在の最適化設定でビューポートを更新します。[手動更新](Manual Update)にチェックマークが付いているときにのみ使用可能です。
手動更新
[更新](Update)ボタンを有効にします。チェックマークが付いていないとき、最適化は既定値で行われているように動作し、ダイナミックにビューポート表示が更新されます。
注: [マニュアル更新](Manual Update)を使用しているとき、スタックの再評価が起きるような変更を行うと、既存の最適化表示が消えます。再度[更新](Update)ボタンをクリックして、復元してください。

レンダラーでは、[手動更新](Manual Update)の状態とは無関係に、ビューポートの最適化表示が無視され、[最適化](Optimize)設定が優先します。

[最後の最適化ステータス](Last Optimize Status)領域

最適化前後の頂点と面を正確な数値で表示します。