Solidテクスチャは3D(3次元)の模様で、イメージファイルあるいは一連の(ProjectionテクスチャとVolumeテクスチャ)、またはコンピュータグラフィックスのプロシージャであるSnowテクスチャ、sCloudテクスチャ、sFractalテクスチャ、sMarbleテクスチャ、sRockテクスチャ、Leatherテクスチャ、Graniteテクスチャ、sWoodテクスチャを使用して、木や大理石などのソリッドマテリアルをシミュレートします。
サーフェスに Solid テクスチャをマップすると、サーフェスは素材から削り出したかのように表現されます。
環境テクスチャは方向に従ってマップされる。Surface テクスチャと Solid テクスチャは位置に従ってマップされます。
Solid テクスチャをシェーダの Reflection パラメータにマップしてはいけません。マップした場合、見た目がリアルなリフレクションが作成されません。
一般的には、一片の木材や大理石などの素材から削り出したオブジェクトを表現する場合に、Solid テクスチャを使用します。Solid テクスチャでは、サーフェスのそれぞれの点の XYZ 値に従ってサーフェスのカラーが定義されます。このため、Solid テクスチャはサーフェスのパラメータ設定の影響を受けず、パラメータ設定が均一でないサーフェスにマップしても、Surface テクスチャのように歪むことはありません。
2D イメージを 3D オブジェクトに適用するには、Projection テクスチャを使用し、2D イメージの 3D 投影を作成します。
Projection テクスチャは、2 次元のテクスチャまたはイメージ ファイルを、一方向または複数方向に投影して 3 次元のテクスチャに変換します。「Render > Create Texture Projections
> Planar
Render > Create Texture Projections > Concentric
」、「Render > Create Texture Projections > Ball
」、「Render > Create Texture Projections > Triplanar
」、「Render > Create Texture Projections > Spherical
」、「Render > Create Texture Projections > Cubic
」、「Render > Create Texture Projections > Cylindrical
」、「Render > Create Texture Projections > Camera」を参照してください。
Snow テクスチャは、オブジェクトを雪、土、ほこり、灰などに見せるために使用します。


シーン中にあるすべてのオブジェクトに雪が降ったように見せるには、Snow テクスチャを Transparency マップとして白いシェーダ上に適用し、次にこのシェーダを他のシェーダにレイヤとして重ねます。この方法を使用すれば、雪に独自のシェーディング アトリビュート(属性)を持たせることができます。
Fractal Bump マップを Snow Color マップと組み合わせてみてください。Bump マップ処理したサーフェスの山頂と谷に当たる部分にのみ、雪が積もったように見えるはずです。最善の結果を得るためには、Fractal Bump マップの Amult と Blurmult に小さな数値を設定します。
吹雪をシミュレートするには、3D Placement オブジェクトを水平軸周りに回転させ、Snow テクスチャを回転させます。

sCloud テクスチャはクラウドをシミュレートしますが、湯気や煙、炎などのエフェクトを作成するためにも使用できます。

sCloud テクスチャを使用する場合は、以下の点に注意してください。

sFractal テクスチャは特定の度数分布(フラクタル)を使った 3 次元のランダム関数を表現し、いろいろな種類のエフェクトを作成するために使用できます。


sMarble テクスチャは大理石をシミュレートし、Filler マテリアルの層にはさまれた Vein マテリアルが Filler マテリアルに拡散する様子を表現します。


sRock テクスチャは、2 種類の粒状マテリアルの 3 次元のランダム分布を使用して、岩をシミュレートします。


Leather テクスチャはレザーをシミュレートしますが、特に、Bump マップとして使用すると、ワニ革、発泡スチロール、コンクリートなどのマテリアルをシミュレートするために使用することもできます。

ほとんどの場合、実物のレザーのイメージ ファイルをレザーのシミュレーションとして使用すると良い結果が得られています。しかし File テクスチャをサーフェスにマップすれば、歪みや不連続が生じるケースが多いことも事実です。Chord Length テクスチャ マッピングでは、歪みが除去できることもありますが、そのためにはある程度の作業が必要で、しかも必ずしもうまくいくとは限りません。そうした場合に、Leather テクスチャを使用します。
Leather テクスチャは、球体の 3D 配列を使用して 2D のレザーをシミュレートします。これは、実物のレザーとは異なります。実際のレザーは、ソリッドではなくサーフェスです。それにも関わらず、Leather テクスチャは、極めてリアルな結果を生み出すことができます。例外的なケースとして、サーフェスが変形するアニメーションの場合、サーフェスが Solid テクスチャの中を移動するように見えることがあります。この場合も、Solid テクスチャを File テクスチャに変換すれば、問題を解消できます。

Granite テクスチャは、媒体中に浮遊する 3 種類の球体をランダムに 3 次元空間上に配置して、花崗岩をシミュレートします。Granite テクスチャは、1 つではなく 3 つのセルカラーを持つ Leather テクスチャのようなものです。
Granite テクスチャのレンダリングには長い時間がかかります。できるかぎり、File テクスチャに変換してください。

サーフェスで sWood テクスチャを使用して、木材の塊から彫りだしたような外観をオブジェクトに与えることができます。

sWood テクスチャは 2 次元パターンを投影して木材をシミュレートします。模様を構成するのは、Veins と Filler で定義される同心環(年輪)状のレイヤです。sWood テクスチャを 1 つのサーフェスにマップすれば、木片から彫りだされたようなサーフェスになります。sWood テクスチャを複数のサーフェスにマップすれば、丸太のようなサーフェスになります。

Volume テクスチャによって、Ball テクスチャは複数のイメージ ファイルを使用することができます。
Volume テクスチャには任意の数のイメージ ファイルを取り込めますが、上限としては 32 が妥当です。