概要 - 回路ビルダ スプレッド シート

回路ビルダのスプレッドシート ace_circuit_builder.xls およびこのシートが参照するテンプレート図面は、[回路選択]および[回路環境設定]の表示を制御します。スプレッドシートの最初のシートである ACE_CIRCS には「3 相モーター回路」などのメイン回路のカテゴリと、「水平 - FVNR - 逆転なし」などのタイプが含まれています。この最初のシートに加えて、1 つまたは複数の回路コード シートがあります。これらのシートには、最初のシートから選択された特定の回路の挿入または設定に必要な情報が保存されます。

ace_circuit_builder.xls 回路ビルダ スプレッドシートは、AutoCAD Electrical または AutoCAD の任意の標準サポート パスに移動できます。

スプレッドシートの既定の場所は、C:¥Users¥Public¥Documents¥Autodesk¥Acade {バージョン}¥Support¥{言語コード} です。

既定のスプレッドシート名の ace_circuit_builder.xls は、wd.env ファイルの環境変数 WD_CIRCBUILDER_FNAM を設定してオーバーライドできます。

ACE_CIRCS シート

回路ビルダは、スプレッドシートの最初のシート ACE_CIRCS から回路のカテゴリとタイプのリストを読み取ります。この情報は、[回路選択]ダイアログ ボックスの選択ウィンドウにツリー構造で表示されます。ACE_CIRCS シートには、次の列があります。

[分類]

[回路選択]ダイアログ ボックスのツリー構造の最上位に表示される主要回路カテゴリ

[タイプ]

主要カテゴリ内の回路の特定のタイプ回路のタイプは、ツリー構造の 2 番目のレベルに表示されます。

DWG_TEMPLATE

この回路を選択した場合に挿入される図面テンプレート。.dwg 拡張子が存在しない場合は、.dwg 拡張子が付いていると見なされます。

[SHEET_NAME]

選択した回路テンプレートで参照される回路コード シート名。この回路コード シートには、選択した図面テンプレートおよびネストしたテンプレートに含まれるすべてのマーカー ブロックの定義が保存されます。

[ANNO_CODE]

スプレッドシートの ANNO_CODE テーブルにマッピングするコード。回路に挿入する可能性があるモーターまたは負荷、および個々のコンポーネントに対して、説明、装置、ロケーション、およびその他の主要情報を事前に定義することができます。

回路コード シート

回路を[回路選択]ダイアログ ボックスから選択すると(ACE_CIRC シートの[CATEGORY]および[TYPE]フィールド)、関連図面テンプレートが挿入され([DWG_TEMPLATE]フィールド)、関連回路コード シートが参照用に準備されます([SHEET_NAME]フィールド)。

挿入した図面テンプレートには特別なマーカー ブロックが含まれています。各マーカー ブロックには、値が割り当てられた CODE 属性が含まれています。この CODE 値は、回路コード シートのセクションとの照合に使用されます。回路コード シートの一致するセクションは、回路のこの物理的な位置で必要なアクションに関する主要情報を提供します。

各回路コード シートには次の列があります。

CODE

値は、マーカー ブロックの CODE 属性値に一致します。各コードは、リスト内のいずれかの回路要素またはマーカー ブロックの挿入点で実行されるアクションや決定に対応します。

[コメント]

[回路環境設定]ダイアログ ボックスの[回路要素]リストに表示される文字。

UI_DEF

回路要素の既定のオプションは、「X」でマークされます。回路を設定するのではなく挿入する場合、「X」でマークされたすべての要素が選択した回路の作成に使用されます。

UI_TITLE

[回路環境設定]ダイアログ ボックスの中央にある[選択]セクションのオプションのグループのタイトル。各回路要素には、1 つまたは複数のオプション グループを含めることができます。たとえば、メイン遮断器には、遮断器自体とオプションの補助接点の 2 つのオプションのグループを指定できます。

また、このフィールドは、メインの[回路環境設定]ダイアログ ボックスの中央にある[選択]領域の代わりに、個別のダイアログを表示するための定義済みのコードを保持することもできます。次の 2 つの定義済みコードがあります。

  • !MCC_CTRL: [回路環境設定]ダイアログ ボックスの[モーターの設定]領域にある[参照]ボタンをクリックしたときに、[モーターを選択]ダイアログ ボックスが表示されます。これは LOOKUP_CMD エントリで ace_cb_motor_select API 呼び出しと組み合わせる必要があります。
  • !PF_CTRL: [回路環境設定]ダイアログ ボックスの[負荷の設定]領域にある[参照]ボタンをクリックしたときに、[負荷を選択]ダイアログ ボックスが表示されます。これは LOOKUP_CMD エントリで ace_cb_power_feed_select API 呼び出しと組み合わせる必要があります。
    注: LOOKUP_CMD エントリに ace_cb_wire_select API 呼び出しを含めると、[回路環境設定]ダイアログ ボックスの[配線の設定]領域にある[参照]ボタンをクリックしたときに、[配線サイズ参照]ダイアログ ボックスが表示されます。

UI_PROMPT_LIST

中央の[選択]領域で、このグループ内の各オプションに対して表示される文字。

UI_VAL

各グループの選択に割り当てられる数値。これらの数値は、UI_SEL 列の値に一致します。

注:

この値は、数値ではなく文字値としてスプレッドシートに挿入する必要があります。数字の前にアポストロフィ文字を付けると、スプレッドシート ソフトウェアで強制的に文字値として解釈させることができます。セルの形式を明確に文字に指定することもできます。文字は、セル内に左揃えで表示されます。

UI_SEL

グループ内の各選択の UI_VAL 列の値の合計に一致する数値。この行の COMMAND_LIST 値が選択したオプションの挿入に使われます。

注: この値は、数値ではなく文字値としてスプレッドシートに挿入する必要があります。数字の前にアポストロフィ文字を付けると、スプレッドシート ソフトウェアで強制的に文字値として解釈させることができます。セルの形式を明確に文字に指定することもできます。文字は、セル内に左揃えで表示されます。

COMMAND_LIST

選択したオプションを挿入するためのコマンド呼び出し。

注: これらの呼び出しは一般に標準 AutoLISP 形式を使用してセットアップします。複数の呼び出しを同じセルまたはシートのその後の行で連結できます。複数行を使用する場合、UI_SEL 値のセルを繰り返します。セミコロン以降は、すべてコメントとして解釈されます。

ANNOTATE_LIST

回路要素に注釈を付けるためのオプションのコマンド呼び出し。ANNOTATE_LIST 呼び出しは、COMMAND_LIST 呼び出しの行がすべて実行された後に実行されます。

LOOKUP_CMD

選択した回路要素の電気規格データベースまたはカタログ参照を実行するためのオプションのコマンド呼び出し。このフィールドは、[回路環境設定]ダイアログ ボックスの右側をコントロールします。

TABLEn

オプションのカタログ参照テーブル名。オプションに、断路器やヒューズなどの複数のコンポーネントが含まれる場合、コンポーネントごとに「n」が増加する複数の列があります。

TITLEn

[環境設定]ダイアログ ボックスの[設定と注釈]セクション内のコンポーネントのタイトル。オプションに、断路器やヒューズなどの複数のコンポーネントが含まれる場合、コンポーネントごとに「n」が増加する複数の列があります。

ANNO_CODE シート

回路に挿入するモーターまたは負荷、および個々のコンポーネントに対して、説明、装置、ロケーション、およびその他の主要情報を事前に定義することができます。

[ANNO_CODE]

値は、ACE_CIRCS シートの ANNO_CODE 値に一致します。

CODE

値は、回路テンプレートのマーカー ブロックの CODE 値に一致します。

[ATTRIBUTE]

マーカー ブロックの位置に挿入されるコンポーネントの属性名。

[PROMPT]

[注釈のプリセット]ダイアログ ボックスに表示される文字プロンプト。

[DEFAULT]

注釈のプリセットを一覧表示または適用する場合の属性の既定値です。この値は、文字値、または文字値を返す AutoLISP 式の場合があります。

[OPTIONS]

将来使用予定。

注釈プリセットの使用方法

  1. [回路選択]ダイアログ ボックスで、[水平 - FVNR - 逆転なし]などを選択します。この選択項目に対して、ANNO_CODE セルの値は「ANNO_3M」です。
  2. 回路ビルダは、ace_circuit_builder.xls の ANNO_CODE シートで、「ANNO_3M」というコードに一致するエントリのグループを検索します。
  3. 一致するエントリが見つかったら、[回路選択]ダイアログ ボックスの[特殊な注釈]の[プリセット]領域が使用可能になります。
  4. [プリセット]を選択して[プリセット]の[ リスト]ボタンをクリックすると、[注釈のプリセット]ダイアログ ボックスが表示されます。行にエントリが表示され、初期状態では空白以外の既定値が[選択済み]としてマークされています。
  5. 必要に応じて属性値を編集し、[OK]をクリックします。
  6. 回路の[挿入]または[環境設定]を選択します。
  7. 回路ビルダが回路テンプレートの各マーカー ブロックを処理します。CODE 値が ANNO_CODE 行の CODE 値と一致する場合、[注釈のプリセット]ダイアログ ボックスで[選択済み]としてマークされた属性値が、挿入されるコンポーネントのターゲット属性に適用されます。ターゲット属性が存在しない場合は、非表示の Xdata 値として値が挿入されます。