いくつかのガイドラインに注意して、正しいサーフェスの場所を確実に得られるようにします。
AutoCAD Civil 3D のサーフェスは、ポイント、ブレークライン、グレーディングなどのコンポーネントにより定義されます。これらのコンポーネントは、サーフェス操作としてのサーフェス定義に表示され、また[サーフェス プロパティ]ダイアログ ボックスの[定義]タブにリストされます。
WBLOCK/INSERT[ブロック書き出し/ブロック挿入]コマンドを使用して AutoCAD Civil 3D にサーフェスをコピーすると、そのサーフェスを特徴づける図形も一部コピーされ、それらの図形の別個のインスタンスが作成されます。たとえば、ポイント ファイルおよびブレークラインの追加により作成されたサーフェスの場合、WBLOCK 操作によりポイント ファイルのコピーではなくブレークラインのコピーが作成されます。以降の INSERT[ブロック挿入]操作では、コピーしたオブジェクト(このインスタンス内のサーフェスおよびブレークライン)が、AutoCAD によって自動的に新しい場所に変換(移動)されます。新しいサーフェス定義は、作成元がこれらの変換された図形であることを示すよう更新された後、移動されます。この時点で新しいサーフェスを再作成すると、現在の場所から別の場所へと「ジャンプ」してしまいます。この 2 重のジャンプが発生するのは、新しいサーフェスの特徴づけとなるコピーされた図形がすでに変換されているためです。(コピー操作で追加された)サーフェスに対して変換操作が実行されると、サーフェスが再び動けるようになります。
2 重のジャンプを回避するには、WBLOCK[ブロック書き出し]コマンドおよび INSERT[ブロック挿入]コマンド両方に使用された基点が同じでなくてはなりません。その最も簡単な方法は、両方の操作において(0,0,0)を使用することです。
サーフェスを選択し、AutoCAD の COPY[コピー]コマンドを使用してサーフェスをコピーすると、特徴づける図形はコピーされず、新しいサーフェスの定義で別個のインスタンスとして表示されなくなります。
これら 2 つのコピー操作(WBLOCK/INSERT および COPY)は、異なるコピー実行方法として動作します。つまり、COPY コマンドでコピーされたサーフェスは元データの変更内容に対応しますが、WBLOCK/INSERT でコピーされたサーフェスは対応しません。この相違は、WBLOCK/INSERT は特徴づける図形の新しいインスタンスを作成する一方、COPY コマンドはサーフェス定義に元のオブジェクトを保持するために生じます。
クリップボードを使ったコピー アンド ペーストの操作(Ctrl-C, Ctrl-V)も、WBLOCK/INSERT の論理に従います。コピー操作は実際には WBLOCK コマンドをバックグラウンドで実行している(ブロックを一時ファイルに書き出して、クリップボードにそのファイルの名前を置いている)もので、一方貼り付けは INSERT 操作が行うことをするものになります。しかしながら、この場合の WBLOCK についての基点の場所は、選択した図形の左下角という既定の値に戻ります。貼り付け操作における 2 重のジャンプを回避するには、この場所を貼り付け図形の挿入ポイントとして指定します。計算された場所が不明であるため、コピーまたは貼り付け操作は通常は 2 重のジャンプとなります。このため、同じ図面または別の図面にサーフェスをコピーする目的で使用しないでください。
要約すると、サーフェス オブジェクトをコピーする必要があり、1 つまたはそれ以上の特徴づけるオブジェクトを(AutoCAD が自動的に変換する)現在の図面に含める場合は、(0,0,0)をコピーおよび貼り付け操作の基点として使用する、ということになります。次の注意書きは、一般的な使用状況においてる推奨される実践内容です。
現在の図面内からサーフェスをコピーして、元データの変更内容に対応させるようにするには
同じ図面内にサーフェスの別個の作業コピーを作成するには(シナリオを比較する場合など)
サーフェスを別の図面に移動するには(クラッタを減らす場合など)
注: 次のプラクティスは通常は推奨されません。