ユーティリティ句

 

   

ユーザ インタフェースの作成 - クイック ナビゲーション

スクリプト ユーティリティ定義の <utility_body> は、次のような一連のユーティリティ句で構成されます。

<utility_body> ::= { <utility_clause> }+

ここで、

<utility_clause> ::= <rollout_clause> | <nested_rollout>

<utility_clause> には、<rollout_clause> または <nested_rollout> の 1 つ以上のインスタンスを含めることができます。ネストされたロールアウトは、基本的に別の自己収容型のロールアウト定義であり、複数のロールアウトを持つスクリプト ユーティリティを生成したり、ユーティリティに関連付けられているロールアウト フロータ ウィンドウを配置したりするなどに使用できます。<nested_rollout> は次のように定義されています。

rollout <var_name> <description_string> [ rolledUp:<boolean> ] [ silentErrors:<boolean> ]
( 
<rollout_body>
)

ここで

<rollout_body> ::= { <utility_clause> }+

つまり、ロールアウト定義は、説明の文字列が MAXScript ロールアウトの[ユーティリティ](Utilities)リスト内に表示されない点を除いては、ユーティリティ定義と同じです。ユーティリティは、実際にはロールアウトの特殊な形とみなすことができ、これらはいずれも Rollout クラスのインスタンスです。

例として、次のスクリプトを考えます。1 行目はユーティリティの開始を定義し、2 ~ 42 行目はユーティリティ本体です。 ユーティリティ句の範囲は、3 行目(ロールアウト句)、5 ~ 9 行目(ネストされたロールアウト)、11 ~ 30 行目(ネストされたロールアウト)、32 ~ 35 行目(ロールアウト句)、37 ~ 40 行目(ロールアウト句)です。

スクリプト:

utility MyUtil "My Utility"
(
local pot
rollout bout "About My Utility"
(
button aboutMU "About" width:45 height:20
on aboutMU pressed do
messagebox "My First Utility\nby ME\nVersion .1"\
title:"About My Utility"
) -- end rollout bout
rollout creator "The Teapot"
(
group "Object Creator"
(
button tea "Teapot"
spinner rad "Radius" range:[10,50,20] type:#integer
spinner seg "Segments" range:[4,32,12] type:#integer scale:1
)
on tea pressed do
(
pot=teapot radius:rad.value
pot.name="TestPot"
pot.segs=seg.value
) -- end on tea pressed
on rad changed value do
pot.radius=value
on seg changed value do
pot.segs=seg.value
) -- end rollout creator
on MyUtil open do
(
addRollout bout
addRollout creator
) -- end on MyUtil open
on MyUtil close do
(
removeRollout bout
removeRollout creator
) -- end on MyUtil close
) -- end utility MyUtil

上記のスクリプトによって作成された[ユーティリティ](Utilities)パネル ロールアウトは、次のようになります。

ユーティリティで定義された複数のロールアウト

スクリプト ユーティリティに関連付けられていないロールアウト フロータにロールアウトを追加する場合、ユーティリティ定義の外側でロールアウトを定義することもできます。詳細は、「ロールアウト フロータ ウィンドウ」を参照してください。

ユーティリティまたはロールアウトを定義するスクリプトを実行すると、ユーティリティまたはロールアウトの値が作成されます。ユーティリティ値は、同じ名前を持つ新しいユーティリティが実行されない限り、3ds Max セッション全体で有効です。ユーティリティで定義されたロールアウトの寿命は、ユーティリティ値の寿命と同じです。ユーティリティの外側で定義されたロールアウトの寿命は、ロールアウトが定義されたコンテキストの寿命と同じです。詳細は、「変数のスコープ」を参照してください。

関連事項