ごく簡単な Maya アドオンを除き、すべて複数のファイルがあります。たとえば、フル実装のレンダー ユーティリティ ノードには、少なくとも以下の 3 つのファイルがあります。
これらの各ファイルは、ターゲット システム上の異なるディレクトリに配置する必要があります。わずか 3 つのファイルでさえも手動で個別にインストール作業はユーザや現場の管理者にとって負担であり、この負担が対象ファイル数の増加によって大きくなると、それだけ作業ミスの可能性も大きくなります。
複数ファイルの配布を簡単にするために、ファイルを一括してモジュールにする機能が提供されています。
モジュールは、モジュール記述ファイルを格納するルート ディレクトリと、次に示すサブディレクトリで構成されています。
モジュールの作成時、アイコンは icons サブディレクトリ、C++ と Python プラグインは plug-ins サブディレクトリ、プリセットは presets サブディレクトリ(Maya の presets ディレクトリと同じ構造)、MEL と Python スクリプトは scripts サブディレクトリに配置します。
これらのディレクトリ構造はいずれも、モジュール記述ファイルの中で次の構文を使用してオーバーライドすることができます。 <オーバーライドするフォルダ>:<このフォルダの新しい場所>詳細については、モジュール フォルダの構造を参照してください。
モジュールのルート ディレクトリには、4 番目のフィールドに提示されたパスを指定したモジュール説明ファイルのコピーを配置します。配布は、ディレクトリ ツリーのコピーを圧縮形式などでユーザに対して提供するだけで済みます。
モジュール記述ファイルは、4 つの基本フィールドを空白で区切った1行のテキストを含んでいます。
たとえば、バージョン 1.3 の myModule が /opt/MyCompany/myModule にインストールされている場合、モジュール ファイルの内容は次のようになります。
+ myModule 1.3 /opt/MyCompany/myModule
たとえば、条件はモジュール名の前にも追加することができます。
+ (Conditions )“moduleName” “moduleVersion” “moduleLocation”
モジュールをインストールする個々のユーザは以下の手順を実行します。
複数ユーザ向けのモジュールの共通コピーをインストールする現場の管理者は、以下の手順を実行します。
これには、「個別ファイルの配布」で説明した MAYA_PLUG_IN_PATH 変数に対するものと同じ 3 つのアプローチがあります。
Maya を起動すると、モジュール説明ファイルが読み取られ、モジュールの icons ディレクトリが XBMLANGPATH、plug-ins ディレクトリが MAYA_PLUG_IN_PATH、presets ディレクトリが MAYA_PRESET_PATH、scripts ディレクトリが MAYA_SCRIPT_PATH と PYTHON_PATH にそれぞれ追加されます。
MAYA_MODULE_PATH は Maya モジュールファイルの検索パスを定義します。この環境変数がどのディレクトリに設定されているかを確認するには、次のように Maya スクリプト エディタ または Maya コマンド ラインで getenv コマンドを使用します。
getenv MAYA_MODULE_PATH
希望のディレクトリにこの環境変数を設定することもできます。これを行うには、Maya.env ファイルを作成する必要があります。
Maya.env ファイルが各プラットフォームのどの場所に保存されるかなどの詳細については、「Maya.env を使用して環境変数を設定する」を参照してください。