Maya Developer Kit は、オンラインの Autodesk Exchange (https://apps.exchange.autodesk.com/MAYA/ja/Home/Index)で利用可能です。$HOME フォルダにアーカイブをコピーして解凍すると、devkitBase という名前のフォルダが作成されます。devkitBase/devkit/plug-ins に多くのサンプル プラグインがあります。Developer Kit には、いくつかの Maya API アプリケーションが含まれ、これらは devkitBase/devkit/applications にあります。/devkit フォルダおよび /mkspecs フォルダを /Applications/Autodesk/maya2017 にコピーします。したがって、フォルダ構造は次のようになります。
これらのプラグインは、使用する前にビルドする必要があります。
Mac OS X プラットフォーム用にコンパイルされているすべてのプラグインは MApiVersion 文字列を書き出す必要があります。そうでない場合、リンカー エラーが発生します。MApiVersion 文字列を書き出すには、<maya/MApiVersion.h> をインクルードします。ほとんどのプラグインには既に <maya/MFnPlugin.h> がインクルードされていて、このファイルには <maya/MApiVersion.h> がインクルードされているため、ほとんどの場合、何も行う必要はありません。
カスタム プラグインをコンパイルする場合、必要な C++ API ヘッダー ファイルおよびライブラリは、Maya インストールの次のフォルダにあります。
Mac OS X 上でプラグインとスタンドアローン アプリケーションをコンパイルするには、Mavericks 10.9.5、Xcode 6.1.1 with SDK 10.9、clang with libc++ をインストールする必要があります。
Mac OS X 上でプラグインをビルドするには 2 つの方法があります。Developer Kit に用意されている Xcode、または Makefile を使用することができます。
MAYA_LOCATION を定義します。 Maya がインストールされたディレクトリを指定する環境変数。 コマンドライン シェルが sh、bash、または ksh の場合、コマンドは次のようになります。
export MAYA_LOCATION=/Applications/Autodesk/maya2017/Maya.app/Contents
ログインするたびに MAYA_LOCATION をリセットしたくない場合は、これらのコマンドを $HOME/.profile にも追加します。
コマンドライン シェルが csh、または tcsh の場合、コマンドは次のようになります。
setenv MAYA_LOCATION /Applications/Autodesk/maya2017/Maya.app/Contents
ローカルの作業ディレクトリを作成し、そこにプラグインのソースをコピーします。この手順が必要なのは、Maya の Developer Kit がインストールされているフォルダに対する書き込み権限がない可能性が高いからです。
mkdir -p $HOME/devkit/plug-ins cd $HOME/devkit/plug-ins cp -r /Applications/Autodesk/maya2017/devkit/plug-ins/* .
make clean make
mkdir plug-ins scripts icons
cp */*.bundle plug-ins cp */*.{mel,py} scripts cp */*.{png,xpm,cur,rgb} icons
Maya.env ファイルが各プラットフォームのどの場所に保存されるかなどの詳細については、「Maya.env を使用して環境変数を設定する」を参照してください。 Maya.env を使用すると、単にファイルをコピーするだけで別のシステムに同じランタイム環境をセットアップすることができます。 コマンド ラインからこれらの変数の明示的な値を設定し、Maya.env で与えられた値の先頭に付加することもできます。
共通ディレクトリを使用するように Maya.env ファイルを設定します。
MAYA_PLUG_IN_PATH = $HOME/devkit/plug-ins/plug-ins MAYA_SCRIPT_PATH = $HOME/devkit/plug-ins/scripts XBMLANGPATH = $HOME/devkit/plug-ins/icons/%B
ここで Maya を起動し、プラグイン マネージャ(Plug-in Manager)を開くと、すべての Developer Kit プラグインが共通セクションに表示されます。
MAYA_PLUG_IN_PATH = $HOME/devkit/plug-ins/circleNode:$HOME/devkit/plug-ins/whatisCmd MAYA_SCRIPT_PATH = $HOME/devkit/plug-ins/circleNode:$HOME/devkit/plug-ins/whatisCmd XBMLANGPATH = $HOME/devkit/plug-ins/circleNode/%B:$HOME/devkit/plug-ins/whatisCmd/%B
ここで Maya を起動し、[プラグイン マネージャ(Plug-in Manager)]ウィンドウを開くと、circleNode および whatisCmd プラグインがそれぞれのセクションにリストされます。
Xcode を使用してサンプルのプラグインの 1 つをビルドするには、Maya を実行するのと同じバージョンの Mac OS X を使用し、Xcode アプリケーションをインストールしなければなりません。 それから次を実行します。
Maya でプラグインを検索できるようにするには、そのファイルを含むディレクトリを指すいくつかの環境変数を設定しなければなりません。プラグインのインストールおよび Maya.env ファイルの環境変数の設定について詳しくは「Maya プラグインのインストール」を参照してください。たとえばこの例では、Maya から circleNode や whatisCmd Developer Kit プラグインにアクセスするには Maya.env ファイルに次を含める必要があります。
MAYA_PLUG_IN_PATH = $HOME/myCircleNode/build/Debug MAYA_SCRIPT_PATH = $HOME/myCircleNode XBMLANGPATH = $HOME/myCircleNode/%B
API アプリケーションのビルド用には、Makefile ソリューションのみ提供しています。提供されているスタンドアローン型アプリケーション サンプルをビルドするには、以下を実行する必要があります。
export MAYA_LOCATION=/Applications/Autodesk/maya2017/Maya.app/Contents mkdir –p $HOME/devkit/applications cd $HOME/devkit/applications cp –r /Applications/Autodesk/maya2017/devkit/applications/* . make clean make
シェル スクリプト mayald は Maya API アプリケーションをリンクするために使用されます。 コマンドを実行する前に MAYA_LOCATION を正しいバージョンの Maya に設定しておかないと、アプリケーションが正常に実行されない場合があります。
自分で用意したプラグインをリンクする場合、mayald コマンドに対して、使用した API クラスを含む OpenMaya ライブラリのリストを提供します。 それぞれのクラスの参照ページは、クラスを含む特定 OpenMaya ライブラリを指定します。
Mac OS X では、DYLD_LIBRARY_PATH 環境変数を設定してから、これらのアプリケーションを実行してください。ランタイム リンカーが Maya の共有ライブラリを検索することができるようになります。
スタンドアローン型アプリケーションのビルドと実行を準備する手順として、以下の環境変数の設定をお勧めします。
export MAYA_LOCATION=/Applications/Autodesk/maya2017/Maya.app/Contents export DYLD_LIBRARY_PATH=$MAYA_LOCATION/MacOS export DYLD_FRAMEWORK_PATH=$MAYA_LOCATION/Frameworks