伸張速度(3D)結果は、3D 充填および半導体封止成形、および圧縮タイプ成形プロセス解析で生成されます。この結果は、結果が書き込まれた時点におけるキャビティ内の伸張速度を示します。
伸張速度は、成形品の肉厚が変化する部分を、樹脂が通過するときの樹脂の伸長量を表します。一般に、最も高い伸張速度が見られるのは、流量が多く肉厚変化の大きなゲート領域です。流動方向の肉厚の減少 (流路の縮小) による縮流が、樹脂に正の伸張を発生させます。このような伸張はゲートの入口で発生します。反対に、負の伸張 (流動方向の圧縮) は、拡張された (肉厚の増加) 部分を樹脂が通過する際に発生します。このような拡張は狭いゲートがキャビティの厚肉部分に接続する場合などに見られます。繊維充填材料の場合、強い伸張流動の領域では強い配向となります。
この伸張速度結果を使用して、流動に著しい伸張変形が発生しているのかを調べることができます。これは、ゲート部における追加の圧力降下 (入口の圧力降下) が発生していることを意味します。伸張速度結果は、四面体要素でのみ生成されます。ビーム要素では生成されません。
伸張速度(3D)結果を表示する場合、 を使用して、[スケール]タブで結果のスケールを調整します。
伸張速度は、肉厚が均一な成形品ではゼロになります。伸張速度は、材料が成形品の縮流部分を流動するときは正の値となり、材料が成形品の拡張部分を流動するときは負の値となります。