成形機油圧シリンダー/スクリュー面積比 (または樹脂圧力/油圧比) は、射出圧力と油圧との直接的な関係を示します。これは、スクリューの前部の樹脂圧力と射出成形機のピストンの油圧の比率です。
射出成形機の射出圧力と油圧は大きく異なります。射出圧力はラムによって樹脂に直接加圧され、これにより樹脂が流動します。射出圧力は、ノズルに圧力トランスデューサを配置することで、直接測定することが可能です。油圧は、ポンプからの主要供給ラインの圧力で、ラムを移動させます。通常、油圧ラインに設置したゲージで測定されます。
成形機油圧シリンダー/スクリュー面積比に関しては、成形機のマニュアルを参照してください。一般的な比率は 10、比率の範囲は 7~15 です。
成形機油圧シリンダー/スクリュー面積比を計算するには、下図に示すように、ピストン面積(Ah)をスクリュー面積(Am)で割ります。
下図は、成形機マニュアルに記載されている成形機油圧シリンダー/スクリュー面積比グラフの例です。この例では、一台の成形機に複数のスクリュー (25mm、30mm、および 35 mm) が使用されています。この比率はスクリュー面積により異なるため、比率の計算には、圧力軸 (1) で四捨五入された値、たとえば、100 bar を選択して、成形機で使用するスクリューの曲線 (2) に投影し、次に射出圧力軸 (3) に投影します。射出圧力 (3) を油圧 (1) で割って、成形機油圧シリンダー/スクリュー面積比を求めます。