この結果は、解析で使用される温度式のソース項を出します。最初にこの結果を確認して、ジュール熱が金型のどこで生成されているのか、その箇所が予測どおりかどうかを判別します。
この結果は、既定ではスタディ タスク ペインに表示されません。代わりに、解析の実行後、 ( )をクリックして、新しいプロットとして作成できます。[ジュール熱]は、[利用可能な結果]に表示されます。
コイルの誘導電流は、金型とインサート内でジュール熱に上昇します。金型内の材料を注意深く選択すれば、誘導電流を使って、目標とする領域で熱を生じさせることができます。金属と金型のモデリングを正しく選択することで、インサートは必要な温度に加熱され、金型の温度は比較的低い状態になるのが理想的です。
図 1 は、成形品の上に直接配置されたニッケル インサート表面で生じるジュール熱の例を示します。ニッケルの材料特性により、誘導電流の影響で比較的速く加熱されます。
図 1: ニッケル インサート表面で生じるジュール熱
図 2 は、同じモデルの切断平面の金型/ニッケル インサートの組み合わせで生じる熱を示します。インサートは熱生成により適したニッケルでできているため、特に周囲の金型に比べてニッケル インサートの表皮効果の厚さにおいて、金型で使用される通常の金型鋼材よりも高い熱が生じます。
図 2: 金型とインサートで生じるジュール熱