面の角度が極端な四面体

1 つのサーフェスと隣接するサーフェスの間の角度が 0 度と 180 度のいずれかに非常に近い四面体要素を、面角が極端な四面体と言います。

面の角度が極端な四面体は、メッシュ修復ウィザードで検出されます([メッシュ修復ウィザード] [メッシュ]タブ > [メッシュ修復]パネル > [メッシュ修復ウィザード])。

説明

モデルの数学的解析は、メッシュが、均一で等辺の四面体で構成されているという仮定に基づいています。実際には、メッシュは、理想的な等辺四面体から極端に変形した四面体まで、多種多様な四面体で構成され、結果に大きな影響を与える可能性があります。そのため、現実的に可能な限り、変形した四面体の数を低減することが重要です。メッシュ品質の評価に使用する方法として、最も広く用いられているのがアスペクト比です。他の方法としては、内部の長いエッジと高アスペクト比の四面体があります。

上の図では、ノード A と B が接近している場合は、面 ABC と BCD の間の角度がゼロに近くなります。この四面体では、面角が非常に小さなものになります。診断では、既定のしきい値である 2 度未満が、極端な値と見なされます。

あるいは、下の図で、面 ABC と ACD の間の角度が 180 度に近い場合、四面体は平坦なものになります。この四面体は、面角が極端に大きくなります。診断用の既定のしきい値は 178 度になっています。



これらの問題の解決は必須ではありません。大量の四面体を修正する場合、プロセスの速度が非常に遅くなるおそれがあります。

解析に与える影響

面の角度が極端な四面体により、結果が不正確になる可能性があります。たとえば、ノードの温度では、そのノードが接しているノードすべての温度を計算に入れます。面角が極端な上の図で、流動方向は右から左で、目的はノード D の温度を予測することとします。この図では、B と D の間の距離が他よりも長いため、B の温度が占める寄与分は、どのような計算においても過大評価されます。

推奨作業

メッシュ修復ウィザードを使用してこの問題を修復できます ([メッシュ修復ウィザード] [メッシュ]タブ > [メッシュ修復]パネル > [メッシュ修復ウィザード])。修復する四面体が大量にあると、時間がかかる場合があります。