3D 反り解析におけるメッシュ集約

メッシュ集約は、一般的な薄肉プラスチック成形品の 3D 解析において、必要なメモリの低減および解析速度を向上するために、3D 反り解析のプロセス設定のオプションとして実行します。このオプションは、既定でオンに設定されています。

メッシュ集約とは、要素を 2 次 10 ノード四面体要素にアップグレードして、四面体メッシュ要素のレイヤー数を 2 層に低減する手法です。2 次要素は高品質要素であるため、薄肉成形品の変形 (反り) 結果において、2 次四面体要素の 2 レイヤーでも、2 次要素の 6 レイヤーと同等の精度を提供できます。一方、3D 充填+保圧解析で使用する四面体メッシュには、通常、1 次 4 ノード四面体要素を 6 レイヤー以上使用します。

メッシュ集約を有効化すると、3D 充填+保圧解析と 3D 反り解析でそれぞれ異なるメッシュが使用されることになります。メッシュ集約の使用により、2 レイヤー メッシュでは要素数および未知数が減少するため、3D 反り解析に必要なメモリ、および要素レベルの計算と方程式解析時間が大幅に削減できます。

成形品形状が厚肉またはソリッドである場合は (完全 3D 形状)、メッシュ集約を使用することはお勧めできません。メッシュ集約オプションをオフにすると、元のメッシュが解析に使用されます。このため、解析時間とメモリ使用量は増加しますが、完全 3D 成形品の精度は向上します。

メッシュ集約オプションが無効になっている場合は、追加のメッシュ制御オプションにアクセスします。たとえば、作成された 1 次四面体要素を、3D 反り解析用に 2 次四面体要素に (要素のレイヤー数を減少せずに) アップグレードすることを指定できます。成形品の薄肉領域では、2 次要素を使用することで予測の精度が向上します。[四面体要素を 2 次にアップグレード]オプションは既定で[自動]に設定されています。この場合、3D 反り解析の完全 3D ソリッド領域では 1 次 4 ノード 四面体要素を、薄肉領域では 2 次 10 ノード 四面体要素を自動的に使用し、これらの領域を接続するための遷移要素を使用します。

注: メッシュ集約は、3D ガスアシスト成形では使用できません。