突出時の体積収縮結果では、各領域の体積収縮が元の成形体積に対する比率として示されます。
キャビティを充填すると体積収縮計算が始まり、圧力のゼロまでの低下または材料の完全な凍結により PVT が設定されるまで継続的に再計算されます。この計算は、現在の pvT 状態と基準状態の差に基づいています(圧力 p はゼロ、T は指定した雰囲気温度)。
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要素の質量が変化すると(たとえば、保圧中の樹脂流動)、要素の pvT 状態の変化に従い、収縮も変化し続けます。質量の変化が停止すると、要素の現在の pvT 状態が、収縮計算の基準状態として固定されます。
キャビティ圧力がゼロまで低下すると、要素質量の変化は停止します。この後、体積収縮は一定になります。しかし、材料が固化する前に保持圧が取り除かれる、またはキャビティ内の圧力がゼロではない場合、ノズルへの逆流、または成形品の他のより高温な領域が原因となって、体積収縮が再発生する可能性があります。
成形品の充填が完了した時点、またはショート ショットが発生した場合に、冷却が各射出位置で開始できるかどうかが確認されます。特定の射出位置の冷却は、2 つの連続するタイム ステップで、その射出ノードの流量が定義された小さい値未満になると開始します。その時点まで、ノードは樹脂温度にあるとみなされます。このため、冷却は異なる射出位置では異なる時間に開始する可能性があります。ある場所で一旦冷却が開始すると、流量に関係なく、冷却は継続します。詳細は「保圧および冷却過程の射出位置温度」を参照してください。
突出時の体積収縮結果の解釈を容易にするために、[ノードの平均化] 表示オプションを非選択にすることをお勧めします。結果名を右クリックして[プロパティ]を選択し、[オプション設定]タブを選択して、[ノードの平均化]の選択を解除します。
モデル上のヒケを検出するために、この結果を使用できます。高い収縮率は、ヒケや成形品内部のボイド発生の可能性を示します。
反りを最小化するには、キャビティ全体の体積収縮の変化を最小化する必要があります。材料に収縮特性(熱可塑性材料のみ)がある場合、体積収縮の大きさは[収縮成形サマリー]表の体積収縮値範囲と比較することもできます。これはその材料の通常の平均体積収縮値の目安となります。
[収縮成形サマリー]表にアクセスするには、スタディ タスク ペイン内の材料を右クリックし、[詳細]を選択します。[熱可塑性樹脂]ダイアログ ボックスで[収縮特性]タブを選択します。
材料の収縮情報は熱硬化性樹脂データベースでは提供されません。
体積収縮は、保圧プロファイルを使用してコントロールできます。
成形材料の肉厚、流動、および横方向の線形収縮は、材料の緩和と配向効果に依存する。