冷却(FEM)解析における並列解析法

並列解析テクノロジは、特に大規模モデルでの解析速度を向上させるために、冷却(FEM)解析のプロセス設定のオプションとして実行できます。

並列解析法は、共有メモリ マルチ プロセッサ (SMP) システム (マルチ コア システムともいう) でサポートされています。SMP システムでは、すべての物理プロセッサ (コア) が同じコンピュータ上にあり、完全なシステム メモリにアクセスできるため、データ共有が高速になります。
注: 分散メモリ クラスタはサポートされていません。
次の 4 つのオプションがあります。
自動
ソフトウェアは、デフォルトで CPU 使用量を基準として、使用するのに最も効率性が高いスレッドを自動的に決定します。この方法はマシンに高負荷をかけることなく、利用可能なプロセス リソースを活用します。しかし、CPU 使用量の読み込みにおけるオーバーヘッドが小さいため、必ずしも最速の解析ができるわけではなく、全体の解析時間に影響することがあります。
単一スレッド (並列化なし)
これは、並列解析を使用しないことを意味します。
最大
並列化に利用可能な最大数の物理プロセッサを使用して解析を実行します。これにはマルチ コアは含まれますが、ハイパースレッディングの有効化により利用可能となる追加の論理プロセッサは含まれません。
注: 計算に使用される最大スレッド数は、解析ログに示されます。
スレッド数の指定
並列化に使用するスレッド数を指定できます。
注: 指定されたスレッド数が利用可能な物理プロセッサ (コア) 数を超えた場合、ソルバーは利用できる最大数の物理プロセッサを使用します。
ハイパースレッディングを有効化している場合は、利用できるプロセッサ数は物理プロセッサ数の 2 倍のように見えます。しかし、これは効率の良い並列解析の実行方法ではありません。最良の結果を取得するには、並列化で指定するスレッド数は、システムの物理プロセッサ数を超えるべきではありません。
注: 並列解析では、AMG マトリックス ソルバーが常に使用されます。AMG ソルバーを無効にするオプションは、単一スレッド解析でのみ使用できます。