MEPSystem は、Revit MEP での電気、空調、配管システムの基本クラスです。
ElectricalSystem、MechanicalSystem、PipingSystem はすべて MEPSystem クラスから派生しています。基本クラスには、要素をシステムに追加したり、システムの基本パネルや設備を検出するなど、すべてのシステム タイプに共通の機能があります。基本クラスの一部のメソッドは空調・給排水衛生設備のみに適用できます。たとえば、システム中の物理ネットワークを分割し、ネットワークごとに新しいシステムを作成する DivideSystem() メソッドなどです。
派生クラスには、システム タイプに固有の追加メソッドとプロパティがあります。
MEPSystem クラスには、システムのセクションの個数を返す SectionsCount プロパティが用意されています。MEPSection オブジェクトを取得するには、GetSectionByIndex() メソッドか GetSectionByNumber() メソッドを使用することができます。これらのメソッドは MEPSystem の基本クラスに含まれますが、MEPSection クラスはダクト セクションと配管セクションを表し、主に圧力損失の計算に使用されます。このクラスは接続されている一連の要素(セグメント - ダクト、配管、継手、吹出し口、付属品)を表しており、GetElementIds() メソッドで取得することができます。すべてのセクション メンバーで同じ流体解析プロパティ(Flow、Size、Velocity、Friction、Roughness)を使用する必要があります。
セグメントの長さ、圧力損失、損失係数はセクション内の要素ごとに異なる場合があります。したがって、MEPSection でメソッドを使用し、セクション内の任意の要素の ID を指定することで、これらの値を取得することができます。ダクトには損失係数が使用されます。配管には摩擦係数と同じ値が使用されます。
MEP システムの一部のプロパティは Revit によって計算されます。MechanicalSystem と PipingSystem の両方に、システムが正しく接続されているかどうかを示す IsWellConnected プロパティが用意されています。システムが正しく接続されていない場合は、計算の対象となるパラメータは無効になります。
空調システムや配管システムの場合、一部の値はシステムのセクションのプロパティに基づいて計算されます。MEPSystem.GetCriticalPathSectionNumbers() メソッドは、流体の搬送方向の順序に従ってクリティカル パス セクション番号を配列したリストを返します。PressureLossOfCriticalPath() メソッドは、クリティカル パス内のセクションの総圧力損失を取得します。
MechanicalSystem や PipingSystem で使用可能な GetFlow() メソッドおよび GetStaticPressure() メソッドを使用すると、システムの流量と静圧を取得することができます。
PipingSystem には計算される追加プロパティ GetFixtureUnits() と GetVolume() が用意されています。