解析を終了するタイミングを指定します。
進行性破損解析では、壊滅的な破損が既に発生したのに、それ以降もモデルの解析が継続されることがよくあります。効率を改善するために、オートデスクは、シミュレートされる構造の荷重応答を監視し、ユーザが定義した低下が荷重に発生すると解析を終了するツールを開発しました。また、このツールは速度の変化を監視することができるので、力を制御した荷重の適用に役立ちます。解析の実行中に結果を監視するには、対象の節点セットの反力または変位のいずれかを出力する .fil 結果ファイルを Abaqus 入力ファイル内で要求しなければなりません。たとえば、次の Abaqus キーワードは、定義された節点セットの反力および変位の両方を .fil 結果ファイルに出力します。
*NODE FILE, NSET=LOADED_NODES
RF, U
このツールを使用するには、HIN ファイル内に次のキーワード、パラメータ、データ行を追加します。
*JOB TERMINATION, MONITOR=[LOAD/VELOCITY]
FRACTION_DIFF, NUM_INCS
MONITOR=LOAD の場合、.fil ファイルの反力の合計が監視され、1 回の増分で合計が FRACTION_DIFF 以上低下した場合、ジョブはさらに NUM_INCS 回の増分を繰り返して終了します。
MONITOR=VELOCITY の場合、.fil ファイルのすべての変位の変位値の最大の大きさの変化の速度が監視されます。ある増分から次の増分までの間に、速度が FRACTION_DIFF 以上増加した場合、ジョブはさらに NUM_INCS 回の増分を繰り返して終了します。
たとえば、次のようなキーワード ステートメントを考えてみます。これらの設定により、
Helius PFA は、1 つの増分から次の増分間で荷重が 20% 以上降下したら、その後 3 回の増分を実行した後でジョブを終了します。次のプロットは、このキーワード設定を使用した場合に想定される荷重 - 時間曲線の例です。
*JOB TERMINATION, MONITOR=LOAD
0.2, 3