新しい入力ファイルは、Advanced Material Exchangeから構造モデルをエクスポートしたときに作成されます。新しい入力ファイルには次の変更が含まれています。
*MATERIAL, NAME=Material_Name *DEPVAR 20 *USER MATERIAL, CONSTANTS=0
Material_Name パラメータは材料名です。この名前は、構造インタフェース ファイル(*.sif)に格納されている材料の名前と一致するように自動的に設定されます。マテリアル名を変更しないでください。
*DEPVAR キーワードおよび関連データ行は、追跡する解依存性状態変数の数を定義します。Advanced Material Exchange での繊維充填材料を使用した解析では、解に依存する状態変数を 20 個使用します。非充填材料を使用した解析では、14 個の状態変数を使用します。これらの状態変数については「付録 B」で説明しています。
*USER MATERIAL キーワードは、ユーザ定義の材料サブルーチンの使用を示します。CONSTANTS=0 は、材料を定義するための追加のデータ行が必要ないことを Abaqus に伝えます。完全な材料定義は、.sif ファイルで定義されています。この定義には、調整可能な塑性係数と破壊係数が含まれています。旧バージョンの Advanced Material Exchange では、係数を入力ファイルで調整することができました。現在は、HIN ファイルを使用してユーザ材料特性を調整することができます。
MAT,ID TB,STATE,ID,,20 TB,USER,ID,,0
MAT,ID コマンドは、材料の ID を表示します。この ID は、.sif ファイルに格納されている材料の ID と一致するように自動的に設定されます。材料 ID は変更しないでください。
TB,STATE コマンドは、追跡対象とする、解に依存する状態変数の数を示します。Advanced Material Exchange での繊維充填材料を使用した解析では、20 個の状態変数を使用します。非充填材料を使用した解析では、14 個の状態変数を使用します。これらの状態変数については「付録 B」で説明しています。
TB,USER コマンドは、ユーザ材料定義の使用を示します。完全な材料定義は、.sif ファイルで定義されています。この定義には、調整可能な塑性係数と破壊係数が含まれています。旧バージョンの Advanced Material Exchange では、係数を入力ファイルで調整することができました。現在は、HIN ファイルを使用してユーザ材料特性を調整することができます。
$------1-------2-------3-------4-------5-------6-------7-------8-------9-------0 MATXM* 10000 10000
MATXM エントリは、Advanced Material Exchange 材料と材料 ID を定義します。さらに、PSOLID エントリは、新しい Advanced Material Exchange 材料 ID で更新されます。
$------1-------2-------3-------4-------5-------6-------7-------8-------9-------0 PSOLID* 1 10000 0
*Controls, parameters=time incrementation 1000, 1000, 1000, 1000, 1000, , 1000, , , 10,
これらの 2 行は入力ファイルに追加されて、時間増分サイズを縮小する必要があるかどうかを評価する前に平衡反復を 1,000 回実行するよう Abaqus に指示します。これらの解析コントロールを Helius PFA ソルバーと組み合わせて使用することで、すべての時間増分で収束解を得る Abaqus の機能を向上させることができます。*Controls キーワードの詳細については、Abaqus のヘルプを参照してください。
NROPT, FULL, , OFF PRED, OFF, , OFF NEQIT, 1000 CNVTOL, F, , , 0
NROPT, FULL, , OFF コマンドは、「完全な」ニュートン-ラフソン アルゴリズムを使用するように ANSYS に命令し、「Adaptive Descent」アルゴリズムを使用しないようにします。
PRED, OFF, , OFF コマンドは、非線形解析のサブステップ予測子と荷重ステップ予測子をオフにします。オンにすると、PRED コマンドが、材料の非線形性を管理する Helius PFA ソルバーの機能に干渉します。
NEQIT, 1000 コマンドは、時間増分サイズを縮小する必要があるかどうかを評価する前に平衡反復を最高 1,000 回使用するよう ANSYS に指示します。
CNVTOL, F, , , 0 コマンドは、無限ノルムによる力の収束を使用するよう ANSYS に指示します。これにより、Helius PFA ソルバーによる非線形解析プロセスの処理が向上します。
これらのコマンドを Helius PFA ソルバーと組み合わせて使用することで、すべての時間増分で収束解を得る ANSYS の能力を向上させることができます。これらのコマンドの詳細については、ANSYS のヘルプを参照してください。
NLPARM 1 100 ITER 1 1000 P ALL+ + 1000 + + + +
NLPARM エントリは、時間増分、剛性、および収束の設定をコントロールします。
ITER フィールドは、ソルバーが材料の剛性マトリックスを繰り返し更新できるようにします。
フィールド 6 の後続の 1 は、各反復後に剛性を更新するようにソルバーに指示します。
フィールド 7 の 1000 の最初のインスタンスは、各荷重増分で最大 1000 回の反復を使用するようにソルバーに指示します。1000 のような大きな値では、ソルバーは Helius PFA が提供する改善された収束特性をフルに活用することができます。
フィールド 8 の P は、荷重収束基準とエラー許容誤差を使用するようにソルバーに指示します。
2 行目の最後の 1000 は、反復ごとに 1000 個の発散条件を使用するようにソルバーに指示します。
これらのコマンドを Helius PFA ソルバーと組み合わせて使用することで、すべての時間増分で収束解を得る Nastran の能力を向上させることができます。これらのコマンドの詳細については、『Nastran リファレンス マニュアル』を参照してください。
*ELEMENT OUTPUT SDV
*ELEMENT OUTPUT キーワードのデータ行に SDV を追加することで、結果の .odb ファイルに状態変数を含めるよう Abaqus に指示します。
OUTRES,SVAR,ALL
OUTRES,SVAR,ALL コマンドは、結果の .rst ファイルにすべての状態変数を含めるよう ANSYS に指示します。