このセクションでは、Maya が Linux 上で動作するように設定するための情報を提供し、Linux 版 Maya とその他のバージョンの Maya との違いについても説明します。また、Linux オペレーティング システム上で Maya を使用する場合に特有のその他の情報も提供します。制限事項と回避策に関する包括的な詳細については、Maya リリース ノートを参照してください。
Linux で Maya 2019 用のプラグインとスタンドアロン アプリケーションをコンパイルするには、『Maya 開発者ヘルプ』の「Linux のコンパイラの要件」を参照してください。
Maya は、ご使用のシステムに既にインストールされている可能性のあるコンポーネント ライブラリもいくつか利用します(Qt、Python、OpenAL、Intel TBB、MKL、Cg など)。このようなライブラリは、Maya のインストール フォルダ下の /lib フォルダにインストールされており、Linux システムの通常の操作を妨げることはありません。ご使用のシステムにこれらのライブラリの新しいバージョンがインストールされていることがあります。この場合、Maya との互換性は不明です。
Linux、特に Fedora システムの場合、OS の既定のインストール時に、Maya の動作に必要なシステム ライブラリの一部がインストールされません。yum を使用すると、追加が必要なシステム依存ライブラリを検索し、必要なランタイム ライブラリを構成できます。
たとえば、依存ライブラリのいくつかは、次のコマンドを実行してインストールできます。
OpenGL 依存ライブラリ(Nvidia/AMD より提供)
X Windows 依存ライブラリ
システム依存ライブラリ
従属アプリケーション
これはコマンド言語の解釈アプリケーションです。コマンド yum install tcsh を実行してインストールします。
Maya では、既定ではインストールされないフォントを使用する場合があります。次を実行し、これらのフォントをインストールします。
yum install xorg-x11-fonts-ISO8859-1-100dpi yum install xorg-x11-fonts-ISO8859-1-75dpi yum install liberation-mono-fonts liberation-fonts-common liberation-sans-fonts liberation-serif-fonts
Fedora 14 以降で Consistent Network Device Naming(CNDN)を有効にしてスタンドアロン ライセンスを使用している場合は、オートデスクが使用している FlexNet のバージョンがこの命名規則をサポートしないことに注意してください。スタンドアロン ライセンスを使用して Maya を実行する新しいシステムは、旧式の ethX デバイス名を使用して設定しなければなりません。
(CNDN は、Fedora システムでは既定で有効になっています。Red Hat では、特定の Dell システム上では有効になっています)。
CNDN を無効にする方法など、詳細については Red Hat および Fedora の Web サイト参照してください。
Maya を Linux 上で実行するには、既定の特定のキーボードとマウスとの対応を初期設定から変更する必要があります。既定の対応設定では、パネルでビューのタンブルやパンを行うためのコマンドなどを Maya が受け取ることができません。
Linux ウィンドウ マネージャが変わってキー対応が異なると、キーの対応とその設定手順も異なってきます。Linux システムはカスタマイズ性が高く、Maya で使用可能な Linux システム コンポーネントの組み合わせが非常に多くあり、オートデスクが記述(またはテスト)できる限界をはるかに超えています。
これ以降では、最も一般的な構成を変更するために必要な手順について説明します。
Maya を KDE や Gnome で適切に機能させるためには、マウス コントロールを若干修正する必要があります。[Alt]キーとマウス ボタンとの既定の対応は、Maya ではうまく機能しません。Maya 2019 から、タンブルの場合の[Alt]キーのように動作するメタ キー(Windows)の使用がサポートされています。 シーンのタンブルに Alt+マウス ボタンを使用する場合は、バインドが矛盾しないように注意してください。
KDE や Gnome のバージョンが異なれば、キーの対応を選択する方法も異なってきます。使用している特定のウィンドウ マネージャでは以下の説明どおりには動かないという場合は、KDE や Gnome のマニュアルに記載されている手順を参照してください。
Red Hat で稼動する KDE
(Fedora 14)Interactive Inner Window、Inner Window、Titlebar、
フレーム
Red Hat で稼動する Gnome
(ここで[Control]または[Alt]を設定すると、Maya の使用時に問題が発生する可能性があります)。