エンボスとデカール フィーチャ
エンボス(または彫り込み)フィーチャには、ロゴ、シンボル、指示などを表す文字を含むものが多くあります。
エンボス(彫り込み)フィーチャに使用する文字を作成するには、[文字]コマンドを使用します。文字をプロファイルとして選択し、モデル上で押し出すかカットします。内容を変更するには、スケッチを編集してから文字を編集します。
[エンボス]コマンドとは異なり、[デカール]コマンドはイメージを使用します。イメージにはイメージ ファイル、.doc、または .xls を使用できます。これらのイメージをパーツ スケッチに追加します。文字のサイズと内容に対する操作は、その文字を作成したソフトウェアで行う必要があります。イメージのサイズはスケッチ内で修正できますが、縦横比は維持されます。
[エンボス]コマンドには、次の特徴があります。
- パーツ面上のプロファイル(スケッチ ジオメトリまたはスケッチ文字)を使用して、デザインを浮き出させたり(エンボス)、くぼませたり(彫り込み)します。
- デカールまたは彩色用のサーフェスとして使用できます。
- アセンブリ内の別のコンポーネントとの間にクリアランスを作成できます(Inventor LT では使用できません)。
[デカール]コマンドには、次の特徴があります。
- .bmp、.doc、.xls のいずれかのイメージを使用します。
- パーツの継ぎ目やアセンブリ(Inventor LT では使用できません)内のコンポーネント間のギャップにまたがることができるように、単独のパーツ ファイルで作成します。
- 穴、スロット、くぼみ、突起などにまたがって適用できます。
- アセンブリ拘束を使用して配置します(Inventor LT ではサポートされません)。
デカールの概要
デカールはパーツ スケッチでのみ使用でき、アセンブリ スケッチでは使用できません。
イメージをスケッチに挿入し、拘束と寸法を使用して配置し、デカールとして適用します。デカールをくぼんだ領域に適用して、アセンブリ(Inventor LT では使用できません)内の別のコンポーネントとの間にクリアランスを作成する、梱包時の損傷を防止する、といった用途に使用することもできます。
デカールは通常、項目としてストックしておくもので、固有の部品番号を持たせます。この場合、デカールをパーツとして作成してから、複数のアセンブリ(Inventor LT では使用できません)で使用します。1 つの方法としては、押し出しサーフェスなどの薄いパーツを作成し、そのサーフェスにデカールを配置します。
デカールを配置する場合は、平面、円柱、円錐面にデカールをラップするよう選択することもできます。デカールは、歪んだり投影されることなく面の形状どおりになります。
面の形状に適合するデカールを作成する際は、次の点に注意してください。
デカールを面にラップしない場合は、選択した面は互いに接している必要はありません。それらの位置は、垂直を除き角度をなしていてもかまいません。
デカールは、次の面に適用することができます。
- 凹凸のある面。デカールがくぼみに流れ込むのを防ぎます。
- 互いに垂直でない面。デカールは、垂直な面と交差するとそこで終了します。
- イメージが歪まない面。たとえば、鋭角になる部分は避けてください。選択した面に鋭角が存在するとイメージが歪みます。
デカールをパーツとして作成する際は、次の点に注意してください(Inventor LT ではサポートされません)。
- デカールをサーフェスなどの薄いパーツ上に配置し、厚みを持たせないようにします。たとえば、線分を押し出してサーフェスを作成し、このサーフェス上にスケッチを配置します。
- デカールの法線と適用面の法線は必ず同じ方向にします。
- 寸法と押し出しの距離を使用して、サーフェスとデカールを同じサイズにします。サーフェスがデカールのイメージより大きいと、ジオメトリックな枠が形成され、デカールの配置が難しくなります。
- 円形、長円形、および楕円形のデカールは、長方形の中に配置されます。デカールを配置する際は、この長方形の枠を考慮に入れる必要があります。